1ヶ月かかったスタートライン
午前中は、いよいよキノコ栽培を始めるため、培地の材料の最終準備に取り掛かりました。
バナナの葉っぱをチョップして細かくし、そこにサトウキビの搾りかす(バガス)などを加え、水分を含ませて発酵を促します。心配だった小屋の中の棚もついに完成し、必要なものが全て揃いました。これでようやく、本格的な栽培を始めることができます。
振り返れば、本当に長かったです。 同僚のオフィサーすら、「彼(農家)の言う『明日までには終わらせる』は全く信用できない」とこぼしていましたが、農家の時間のルーズさには大いに悩まされました。 作業量としては大したことはなく、日本人であればこの規模なら1週間で確実に準備が終わるはずです。それが、結果的に1ヶ月もかかってしまいました。色々と骨が折れましたが、ここがようやく本当のスタートラインです。ここから気合いを入れて頑張ります。

恵まれた組織運と、ボスの応援
事務所に戻り、ボスに最近の進捗と今後のスケジュールを共有しました。
彼女は、実務的に何か具体的な手助けをしてくれるわけではありません。しかし、私の報告をしっかり聞き、いつも背中を押して応援してくれます。それだけでも精神的にとても救われます。
他の隊員から受入先とはほとんど協働していないなど、苦労話を聞くこともありますが、私は本当に環境に恵まれているなと実感します。大学を卒業してからの2年間、いくつか異なる組織に属してきましたが、振り返ってみるとどこも人間関係や環境に恵まれていました。自分の運の良さに感謝しつつ、この環境を最大限に活かして活動を進めていきたいです。
爆発音と、死にかけのインフラ
午後は少しオンラインのミーティングがあったのですが、インフラの極端な不安定さに悩まされました。
3日前から電気がまともに通っておらず、暗い部屋の中で画面の光だけを頼りにミーティングに参加する羽目に。外では爆発のような不気味な音を鳴らしながら電線の工事をしており、おそらくそれが影響しているのだと思います。
厄介なのは、停電ではなく「死にかけの電気」が通っている状態です。 電気が戻ったと思っても電圧があまりにも弱すぎて、お湯を沸かすケトルも機能せず、冷蔵庫も冷えず、電子レンジで物を温めることもできません。 そして何より致命的なのが、水を汲み上げる電動ポンプが正常に機能しなくなることです。蛇口をひねっても水がちょろちょろとしか出ず、やがて完全に止まってしまいました。
電気がないのも不便ですが、やっぱり「水がない」のが一番きついです。
生活のあらゆる機能が停止してしまい、かなりのストレスを感じます。

無料の大鋸屑と、未利用資源の可能性
そんな不便な生活の合間を縫って、昨日思いついた「コンポスト」を作るため、大鋸屑(おがくず)を調達しに行きました。
木材を加工している職人たちの作業場へ行き、「少し買わせてほしい」と頼んだところ、無料で分けてもらうことができました。 彼らも大鋸屑を固めて炭(ブリケット)にするなど、一部は販売して活用しているようですが、まだまだ作業場には大量の木屑が余って放置されていました。
サトウキビのバガス、モラセス、そしてこの大鋸屑。 地域には、捨てられているけれど農業に活かせる未利用の資源が山のように眠っています。インフラの脆さに翻弄されながらも、ケニアの土着の資源が持つ「活用の余地」にワクワクさせられた1日でした。



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