【ケニア派遣137日目】やなせたかしが描いた「究極の正義」。アンパンマンと、私がアフリカで農業をする理由

カカメガでの活動
カカメガでの活動

アンパンマンと「究極の正義」

今週末も特段の用事も入れず、家に篭ることに決めました。

静かな朝、やなせたかしさんの本をめくりながら、「正義」について深く考えていました。 世の中には、色々な人がそれぞれの正義を掲げています。しかし、歴史を見れば明らかなように、ある日突然、善と悪がひっくり返ることだって珍しくありません。国や立場が変われば、正義の定義も変わる。絶対的な善など、この世には存在しないのかもしれません。
そう、それはまさに尾田栄一郎先生も描くように。

【ワンピースより引用】能力によって善と悪が簡単にひっくり返る。
真島ヒロ先生のフェアリーテイルの作中でも「ニルヴァーナ」という技によって同じようなシーンが描かれていましたね。

でも、やなせさんの中には疑うことのない絶対的な正義があります。
それは、「誰もがお腹いっぱいに食べられること

ご自身が従軍した戦場で感じた、極限の「飢え」。その強烈な実体験から生まれたのが、自らの顔をちぎってひもじい人に分け与える『アンパンマン』であり、「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」と問うアンパンマンのマーチに込められた思いです。

【ワンピースより引用】やなせたかし先生を尊敬しているからこその、このシーンだと思います。
やなせさんも本文中で話していました。
財宝など、空腹の前には全く無価値なのだ。また、究極の空腹時は人肉だって食べたくなる。と。

思えば、私が農業やアフリカに興味を持った一つの大きなきっかけも、そこにあった気がします。 「飢えを満たすこと」「食の基盤を作ること」。 イデオロギーや立場の違いを超えて、それだけは絶対に正しいと言い切れる。だからこそ私は今、このケニアの地で農業支援の活動をしている。 静かな休日の朝、自分の活動の最も深い部分にある「原点」を思い出すことができました。

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作り置きの料理と、編集の沼

昼頃からは、キッチンに立って料理を開始。

ここ3日間、体調不良でずっとお粥かお茶漬けしか食べていませんでした。冷蔵庫の機能が怪しい我が家では、買っておいた食材が少し古くなり始めていたので、日持ちするようにと一気に「作り置き」に精を出します。

無心で野菜を刻み、味を整えていく。料理は本当に楽しいです。 でも、タッパーに詰められた料理を見ていると、ふと「これ、全部自分で食べるんだよな」と少し寂しい気持ちにもなります。自分が作ったものを「美味しい」と食べてくれる誰かがいること。それは、料理という行為における最高のスパイスなのだと、一人暮らしのキッチンで痛感します。

佃煮が美味しい。アボカドは、なんか失敗した。

夕方までは、Podcastなどの編集作業を行いました。 初期の頃に比べると、作業スピードは何倍にも跳ね上がっています。ショートカットキーを駆使し、音を整えていく。こういう細かいPC作業は、実は嫌いじゃありません。

ところで、最近は、少しAI関連の最新情報のインプットが疎かになっていました。時代に取り残されないように、近々、まとまった時間を作って、勉強にがっつり取り組もうと思います。

サッカーと熱狂のビジネス

夕方からは大忙しです。サッカー観戦と日曜更新のアニメ鑑賞の時間が始まりました。

まずはスペインリーグの試合。
ケニア時間の17時(スペイン時間16時)キックオフという、非常に見やすい時間帯でした。普段はケニア時間の22時頃キックオフされることが多く、睡魔との戦いになるので本当にありがたい。

それにしても、現地時間で23時頃に試合が終わるスケジュールが成立している欧州の文化はすごいです。ケニアなら治安面でも帰る手段の面でも絶対に考えられません。深夜まで空いている飲食店や交通インフラがあってこその、エンタメ文化なのだと思います。

推しチームのバルセロナは、リーグ戦は最終盤に来て優勝間近。最後まで全力で応援します。

ヤマルの離脱はやっぱり大きい。

続いて、作業の手を動かしながら「ACLE(AFCチャンピオンズリーグエリート)」の決勝戦も観戦。町田ゼルビアの試合です。 画面越しに見るスタジアムは、見事なまでに相手チームの緑一色。圧倒的な完全アウェイの空気感です。選手たちにとって相当タフな環境だったはずで、結果は残念でしたが、ここ数年でJ2からアジアの頂点を決める舞台まで登り詰めたゼルビアの躍進は、本当に恐るべきものです。親会社であるサイバーエージェントの経営手腕とビジョンには唸らされます。

最近の日本サッカー界を見ていると、ゼルビアはもちろん、栃木シティの昇格劇や長崎などの新スタジアム開発など、スポーツを「ビジネス」として本気でスケールさせようとする動きが確実に増えてきています。 それによってクラブが潤い、スタジアムの質が上がり、街に活気が溢れ、選手のプレー環境や育成環境までが整っていくのなら、これほど素晴らしいエコシステムはありません。
(今年のアメリカ開催のワールドカップについては、ビジネス主義が強すぎると色々思うところもありますが、流石はビジネス大国といったところです。)

日本では長らく「スポーツはお金にならない」と言われてきました。しかし、アメリカのスーパーボウルが動かす莫大な広告費や、欧州リーグのVIP席の存在を見れば分かるように、人々の「熱狂」がお金に変わらないわけがないのです。

各チーム(企業)の取り組みの今後が楽しみです。

アンパンマンが描いた生存のための「食」と、スタジアムが生み出す熱狂という「エンタメ」。
対極にあるようですが、どちらも人間の生を豊かにする不可欠なものです。

ケニアの暗い部屋の中で、画面越しの熱気に当てられながら、一人静かに盛り上がった休日でした。

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