【ケニア派遣329日目】カカメガフォレストは、タイムカプセルのような場所だった

ケニアに残る貴重な熱帯雨林、カカメガフォレストを訪問。鬱蒼とした森や岩の多い丘など、歩くたびに変わる景色に驚きました。コンゴ盆地の森林帯の名残とされる森を歩きながら、日本とケニアの自然観や信仰について考えます。

近いからこそ、行かなかった場所

ずっと行く機会をうかがっていたものの、結局、1年が経ってしまいました。

カカメガにある観光スポット、カカメガフォレストです。

任地から近いので、いつでも行ける。
そう思っていると、案外行かないものです。

今日は同期が遊びに来てくれたので、いい機会だと思い、一緒に行ってみることにしました。

カカメガフォレストは、ケニアに残る貴重な熱帯雨林です。コンゴ盆地を含むギニア・コンゴ森林帯の東端に位置し、ケニアではここでしか見られない植物や動物も生息しています。

森に入ると、空気が変わる

森に足を踏み入れて、まず驚いたのは植生の違いでした。

その一帯だけ、明らかに鬱蒼としている。

湿度も高く、ジメジメしている。
たくさんの植物が生い茂り、木々には苔がつき、地面にはいろいろなきのこが生えています。

普段、農業活動をしている場所では、雨不足に悩まされることもあります。

それなのに、ここには水と緑があふれている。

同じカカメガにいるはずなのに、まるで別世界です。

カカメガフォレストは、かつてアフリカの赤道付近に広がっていた熱帯雨林の名残とされています。
現在は周囲に農地や集落が広がり、森は分断されながら残っています。

そう考えると、この森は単に木々が生い茂る場所というだけではありません。

長い時間をかけて変化してきた環境の中で、今も残っている場所なのです。

森の中に、また別の景色がある

少し森の奥へ進み、坂を登っていくと、今度はまた植生が変わりました。

鬱蒼とした森の景色から、岩が目立つ場所へ。

細長い木々が立ち並ぶ景色を見て、友人は「まるでアメリカみたい」と言っていました。

なるほど、そう言われると、そんな感じもします。

さっきまでの熱帯雨林とは、まるで違う景色。

同じ森の中なのに、歩いているうちに風景が変わっていく。

不思議です。

カカメガフォレストには、異なる植生や二次林、岩の多い丘など、さまざまな環境が存在しています。
森全体が一様なジャングルというわけではないようです。

なんだか、タイムカプセルの中を歩いているようでした。

この木に、神様は宿るのだろうか

動植物が好きな友人と歩くのは、やっぱり面白いです。

自分だけでは気づかないものに目が向くし、同じ景色を見ていても、感じ方が違います。

森は広く、今回は全然回りきれませんでした。

それでも、十分にいい場所でした。

そして、森の中で太い木を見上げていると、ふと思いました。

これが日本だったら、この木にはきっと何かしらの信仰が生まれていたのではないか。

神様が宿る木として、祀られていたかもしれません。

日本には、自然の中に神聖なものを感じる感覚があります。
大きな木や山、岩などに、何か人間を超えた存在を感じることもある。

もちろん、ケニアにも自然や土地にまつわる信仰や伝統はあります。

ただ、今日歩いた森では、日本で感じるような、どこか厳かで神聖な雰囲気とは少し違うものを感じました。

これは、文化による感覚の違いなのでしょうか。

それとも、私が日本の自然に対して持っている感覚を、勝手に重ねているだけなのか。

よく分かりませんが、同じ木を見ても、そこに何を感じるかは、人によって違うのは確かです。