何でもあるエルドレットと、巨大な「China Square」
今日はチームの活動予定がなかったため、エルドレットの街で買い物を楽しんだ後、任地マトゥングへの帰路につくことにしました。
改めて歩いてみると、エルドレットという都市の利便性には驚かされます。
大型スーパーはもちろん、お馴染みのチェーン店や洗練されたカフェまで揃っており、生活に必要なもので手に入らないものは何一つありません。
さらに最近では、巨大なディスカウントストア「China Square」までオープンしていました。
店内は信じられないほど広大で、日本で言うニトリやIKEA、あるいは大型ホームセンターを思わせるスケール感です。
食料品以外のあらゆる日常雑貨が天井近くまでぎっしりと陳列されています。中国から直接輸入された品々が並んでおり、ケニアのローカルな市場ではまずお目にかかれない珍しいアイテムも豊富で、ただ通路を眺めて歩いているだけでも知的好奇心が刺激されます。
今回は先輩隊員のお二人と一緒に店内を回っていたこともあり、買い物のテンションが一気に跳ね上がって、気づけばあれこれと衝動買いをしていました。日頃の任地ではほとんどお金を使う機会がないので、たまの気晴らしとしては大満足の時間です。

ヌンチャクの特訓と、「ブルース・リー」に寄せていく覚悟
そんな買い物の中で、思わず手にとってしまったアイテムがありました。
ヌンチャクです。
冷静に考えれば、日常生活においてヌンチャクが必要になる瞬間など天地がひっくり返っても存在しません。
しかし、ケニアの道を歩いていると、すれ違う現地の人々から頻繁に「おい、ブルース・リー!」とからかい半分に呼びかけられる日常があります。
アジア人というだけで反射的にブルース・リーと結びつけられるステレオタイプ。
それならば、こちらからそのイメージに全力で寄せていってやろうじゃないか。
もしも本当にヌンチャクを自在に操れるレベルまで修行を積んだなら、街角で「ブルース・リー!」と叫ばれた瞬間に、胸を張って笑顔で応じられるはずです。我ながらくだらない思いつきですが、部屋での新しい特訓メニューとして、少しずつ練習してみようと思います。

水のない我が家と、10分間の恵みの雨
エルドレットを後にし、乗合バスに揺られて夕方に我が家へと戻ってきました。
多少の日本食食材さえ手元にあれば、エルドレットなら何一つ不自由なく近代的な暮らしを送ることができるでしょう。
しかし、そうした都会の便利さを享受した直後であっても、やはり私にとって一番落ち着くのは、この何もない田舎の我が家です。
数日間離れただけで、無性に帰りたくなる不思議な引力があります。
地方と都市部を比較して感じるのは、生活コストの圧倒的な差です。支給されている活動費はどの地域の隊員も一律ですが、物価が高く誘惑の多い大都市近郊に暮らす隊員たちは、やりくりが本当に大変だろうなと同情してしまいます。その点、物欲が自然と削ぎ落とされるマトゥングの環境は、とても身の丈に合っています。
玄関を開けた瞬間、「そういえば、うちには水がないんだった」と思い出しました。
蛇口をひねっても乾いた音が響くだけですが、もうこの不便さに動揺することもありません。
ただ、夕方、空が急に暗くなったかと思うと、10分間ほどサーッと勢いよく雨が降り注ぎました。
ずっと大地をパサパサに乾かしていた乾季の空気が、ほんの少しだけ湿り気を帯びた瞬間でした。
いよいよ、待望の雨季の足音が近づいてきているのかもしれません。
バルサ、VIVANT、ジャンプ。至高の日曜夜
夜は、一週間の中で最も楽しみにしている至福のゴールデンタイムを過ごしました。
大好きなバルセロナの試合を画面越しに追いかけ、『VIVANT』の最新話を見て、電子版の週刊少年ジャンプを開いて最新話の展開に没頭する。
誰にも邪魔されない自分の部屋で、自分の好きなエンターテインメントに忙しく溺れる時間。
これこそが、平日のフィールドワークを乗り切るための、何物にも代えがたい活力源です。
エルドレットで浴びた都会の熱気、手元にある謎のヌンチャク、そして愛おしい趣味の数々。
心のバッテリーをしっかりと満タンまで充電できたので、明日からのマトゥングでの活動も、前を向いて力強く進めていきます。
