【ケニア派遣247日目】25歳、四半世紀の節目に。「噛まれるまでは噛まれていない」精神で生きる異国の誕生日

ケニア派遣247日目、25歳の誕生日を迎えます。農家が「どう調理したらいいか」に応えるため自発的にパンフレットを作成した嬉しい変化に接しつつ、資材調達と祝いを兼ねて隣町ブンゴマへ。1200シリングの豪勢な外食で胃を満たし、大家さんへソーダで感謝を伝えながら、遠くから届いたメッセージに心を温める一日を綴ります。

「噛まれるまでは、噛まれていない」――25歳を迎えた異国の朝と農家の芽生え

本日、25歳の誕生日を迎えました。

四半世紀を生きたことになります。 これまでの歩みを振り返れば、なかなか破天荒で無茶な道のりを歩んできた自覚があります。この先何歳まで生きられるかは分かりませんが、だからこそ、今この瞬間をどれだけ楽しく、幸せに生きられるかが何より大切だと感じています。

目の前の現実にしなやかに適応し、「今」を全力で生きるケニアの人々から学ぶマインド。
そして、今期アニメ放映中の作品『ふつつかな悪女ではございますが』の主人公のこんな言葉が胸に響いています。

「死んでしまうまでは生きているということ。同じく、噛まれるまでは噛まれていないということ。噛まれる前から痛がっていては、体力がもちませんでしょう?」

まだ起こっていない未来の不安を先回りして恐れるのではなく、今立っている場所で、今できることを味わい尽くす。そんな姿勢で、これからの人生も楽しく歩んでいこうと思います。

そんな誕生日の朝、キノコ農家さんのもとへ作業の確認に向かい、少し話を交わしました。

すると、彼は自ら作成したという小さなパンフレットを見せてくれました。 顧客から最も多く寄せられる「どうやって調理したらいいのか」という疑問に明瞭に答えるため、彼自身が考えて手作りしたのだそうです。

彼がここまで主体的にアイデアを形にしたのを目にしたのは、これが初めてでした。 目の前の出来事以上に、過度な期待を膨らませたりはしません(多分裏切られるので)。ただ、彼の中に芽生えたその小さな自発性と変化が、何よりも嬉しい誕生日プレゼントのように思えました。

ブンゴマでの一人誕生日と、1200シリングの贅沢ランチ

現場を後にし、キノコのパッケージ資材を購入するついでに、自分の誕生日をささやかにお祝いしようと隣町のブンゴマへと向かいました。

行きは乗合バスで20分ほどで到着するのですが、帰りはなかなか発車しなかったり、乗車賃を倍近く請求されたりすることが多いため、少し苦手な街でもあります。それでも、日本で言えば県庁所在地のような場所であり、街は大きく栄えていて、大勢の人波で活気に満ちあふれています。

街をあてもなく散歩しながら、「このレストランならキノコを置いてくれるかもしれないな」と店舗に目を配り、時に直接スタッフへ話しかけてリサーチしました。

マッシュルームホテル(レストラン)という名前ですが、マッシュルームのメニューはないとのことでした。

お昼ご飯は、せっかくなので少し豪勢に仕込むことにしました。 注文したのは、ダブルチキンハンバーガー、フレンチチップス、そして冷たいフラッペ。

甘みと塩気が交互に押し寄せるジャンクな組み合わせ。

会計は合計で1,200シリング(約1,500円)でした。この地域の物価からすればかなりの高額です。

正直なところ、味の繊細さや満足感で言えば、自分で丁寧に作る自炊の料理の方がずっと美味しいと感じます。ただ、外食ならではの圧倒的な味の濃さと油の力強さを豪快に噛み締める時間は、たまの贅沢としては悪くないものでした。外でジャンクな味を満喫しながらも、自分の一番好きな食べ物はやっぱり日本の煮物だなと、改めて自分の原点を確認した気分です。

ソーダに込めた感謝と、遠く離れた場所から届いた温かさ

買い物を済ませて任地の我が家へ戻り、日頃お世話になっている大家さんやケアテイカーさんにソーダを買って手渡しました。

ケニアにおいて、冷えたソーダを差し出すことの持つインパクトと喜ばれ方は、その金額以上の価値がある気がします。日頃の感謝の気持ちを伝えるには、これが一番シンプルで、一番笑顔になってもらえる方法です。弾けるような笑顔で受け取ってくれた彼らの姿に、私の方こそ温かい気持ちをもらいました。

異国の地で一人で過ごした25歳の誕生日。

しかし、スマートフォンを開くと、日本や世界各地にいる多くの方々から温かいお祝いメッセージが届いていました。遠く離れた場所にいても、自分の存在を気にかけてくれ、言葉を寄せてくれる人々がいる。その事実だけで、心の中にぽっと灯りがともるような、胸が満たされる一日となりました。

25歳の一年も、自分自身の軸を大切にしながら。
マトゥングの日常と目の前の人々に真摯に向き合い、軽やかに、そして力強く歩みを進めていきます。