ビレッジマーケットの多様性と「ホールケーキアイランド」
今日は、ナイロビにある「ビレッジマーケット(Village Market)」というショッピングモールへ行きました。
行ってみて、とにかく驚くほどに広い。
ここは近くに各大使館や国連(UN)の関連施設が多いギギリ(Gigiri)地区にあることもあって、モール内の警備は厳重です。そして利用しているお客さんも見るからにアッパー層。置いてある商品の価格帯もなかなかにいいお値段がします。
ちょうど今日は「アフリカイベント」が開催されていて、アフリカ各地の食品や物産、さらには伝統舞踊などのダンスショーも行われていました。ダンサーたちの手足がとにかく長くて、めちゃくちゃかっこいい。中には、ちょっとクオリティが低いかも……?と思うようなショーもありましたが(笑)、それも含めて現地らしさがあって、見ていて非常に興味深かったです。

テナントに入っている商品も全体的にクオリティが高いのですが、驚いたのはそのほとんどが「メイド・イン・ケニア」や「メイド・イン・アフリカ」であること。アフリカ製でもこれだけ洗練されたものが作れるんだな、と可能性を感じます。
それにしても、黒人、白人、アジア人……
本当にいろんな人種の人たちが当たり前のように同じ空間に集まっていて、まるでワンピースの「ホールケーキアイランド」に迷い込んだかのような多様性に溢れた空間でした。ただ歩いているだけでもすごく面白かったです。

ヌビアン・アート・ギャラリーと、語られぬスーダンの歴史
買い物のあとは、アートギャラリーを2つハシゴして回りました。やっぱりアートを眺めるのは面白い。
2箇所目に訪れたのが、「ヌビアン・アート・ギャラリー(Nubian Art Gallery)」という場所です。 ここはスーダンのアーティストたちの作品を集めたギャラリーで、なんと過去には日本のJICA市ヶ谷(地球ひろば)でも展覧会を開いたことがあるのだそう。
https://www.instagram.com/nubian_gallery
そこで約2時間ほど、美味しいコーヒーをご馳走になりながら無料のワークショップに参加し、スーダンの歴史や文化について学びました。 正直、自分の中に「知らないこと」が多すぎて、不勉強さを思い知らされる時間でもありました。

ニュースで流れてくる「スーダン」といえば、2023年から今も続いている内戦のイメージばかりで、「治安が悪くて危ない場所」というステレオタイプしか持っていませんでした。しかし、語られることのない彼らの歴史や文化は、信じられないほどに豊かだったのです。
たとえば、ピラミッドといえばエジプトを想像しますが、実はスーダンにはエジプトを凌ぐ「200基以上(約240基)」のピラミッド(メロエ遺跡など)が存在します。 しかし1830年代、イタリア人が、ピラミッドの内部にある黄金や財宝を目当てに、ダイナマイトなどの爆薬を使って多くのピラミッドの頂上を破壊して宝を持ち去ってしまったという、とても悲しい歴史があります。その時に盗まれた財宝は、今もミュンヘンやベルリンの博物館に眠っているそうです。
多民族が共存する複雑さ、破壊された遺跡、そして今も戦火にさらされている現状。 アートを通して、作品の背景にある生々しい歴史や文化を知り、その新しい視点を持って再びアートに対峙する。その知的探求のサイクルが、とにかく面白くてたまらなかったです。
ちなみに、今日色々と説明してくださったギャラリーの男性は、なんと奥様が日本人だそう。JICAとも一緒にお仕事をしたことがあり、日本に住んでいたこともあるそうで、本当に日本に詳しくて温かい、素敵な方でした。すごく良い時間が過ごせました。

異国のスポーツバーで味わう、CL決勝の熱気と落胆
夜は、サッカーのチャンピオンズリーグ(CL)決勝戦の観戦へ!
大画面で観戦できることで有名な地元の人気クラブに行ってみたのですが、入り口まで行ってあえなく断念。あまりにも人が多すぎる上に、とにかく若い。大きな荷物を抱えていた私は、さすがにあの熱狂の渦に飛び込む勇気が出ず、すごすごと引き返しました。
代わりに、近くで見つけた小さなスポーツバーに入ることに。そこはインド料理を扱っているお店で、中に入るとお客さんもインド系の人たちがほとんど。だからなのか、ここはケニアなのに、イングランドのクラブ(アーセナル)ではなく、フランスのPSG(パリ・サンジェルマン)のファンが店内を埋め尽くしていました。

私は熱烈なグーナー(アーセナルファン)というわけではないのですが、今年はなんとなくアーセナルを応援していたので、アウェイな空気感の中でひっそりと観戦(笑)。
試合は拮抗した展開。正直、試合全体としてはそこまで派手な動きがなく、途中で少し眠気にも襲われましたが、試合は延長戦を経て、PK戦へ。結果、PSGが勝利し、連覇を達成。アーセナルを応援していた身としては少し残念な結末でした。それでも、ケニアの、しかもインド系の人たちが集まる小さなスポーツバーで、みんなでスクリーンを囲んで一喜一憂する。そんな少し不思議な夜の過ごし方もまた、この旅の贅沢な一興だなと感じた夜でした。
今日もたくさんの刺激と、深い学び、そして少しの落胆に溢れた、最高に充実した1日でした。
