JKUATでの新たな学びと気づき
今日は、ジョモケニヤッタ農耕大学(JKUAT)でキノコを栽培・研究している方の元を訪れました。
この大学を訪れるのは2回目ですが、相変わらずとっても広い。アポイントの相手に会うまで案の定迷子になりましたが、そこはやはりケニア。道を尋ねると、親切に一緒についてきて案内してくれました。本当に優しい国です。
JKUATでのキノコ栽培や研究には、KOICA(韓国のJICAのような組織)の支援が入っていました。 おかげで施設の規模感は一農家では到底太刀打ちできないレベル。量だけでなく、スマート農業を取り入れた遠隔温度監視や、ハエなどの害虫を防ぐ管理方法など、多種多様なやり方で栽培が行われており、とても興味深かったです。

個人的に、特に議論の中で深く考えさせられたのが、「委託栽培(Grower)モデル」という分業体制の提案でした。
キノコ栽培を培地作りから種菌接種、管理、収穫まで全てを個人で完結させるには、農家に相当なモチベーションが必要になります。しかし、モチベーションという不安定な変数に依存していると、プロジェクトの継続性は保てません。
実際にルワンダ・キガリのプロジェクトなどでは、リーダー側が培地を作って種菌を植え付けた状態(Inoculated)で農家に配布。農家は日々の管理と収穫だけを行い、それを一括回収して販売するというシステムをとっているそうです。 「仕組み化」によって農家の参入障壁を下げ、持続可能なビジネスにする。これは今後の私たちの活動にとっても、極めて重要な示唆でした。
さらに、西ケニア(カカメガなど)の大きなポテンシャルについても話が及びました。 西のエリアは歴史的に雨季の後に自生キノコを食べる文化が根付いているため、マーケットチャンスが非常に大きいとのこと。さらに、西ケニアにある製糖工場から安価で手に入るサトウキビの搾りかす(バガス)は、オイスターマッシュルームの最高の培地になります。 地産地消の物流メリットも含め、自分たちのいる場所の優位性を改めて再確認できました。
キノコの話にとどまらず、これから挑戦したいと思っているリンゴなど他の品目の可能性についても意見を交わし、2時間ちょっとの訪問でしたが、さすが大学という感じの膨大な情報量で、極めて有意義な時間になりました。

ケニア名物の洗礼
大学での充実した時間の後、昼ごはんを済ませてナイロビ市内へと戻る帰路、事件は起きました。
途中で、突如車がピタッと動かなくなってしまったのです。
アクセルを踏んでも、うんともすんとも言わない。
・・・原因は、ガス欠。
運転手は車を降り、近くのガソリンスタンドを目指して走っていきました。
実は、こういう状況に遭遇するのはケニアに来てからもう2度目です。
ケニアでは燃料が元々高価な上に、最近の燃料価格の高騰も重なっています。そのため、多くのケニア人はタンクをいっぱいにせず、「少しずつ給油して、その分稼いで、また少し給油する」という超自転車操業を繰り返しています。だから、こういうことが起こるのも、彼らの生活のリアルを考えれば仕方のないこと。
しばらくすると、運転手がバイクのケツに乗って、ペットボトルに入った燃料を抱えて帰ってきました。 無事に燃料が注入され、車は再始動。 ナイロビ名物の大渋滞も重なり、行きの3倍ほどの時間がかかりましたが、「これもまたケニアの旅の一興」と思えるくらいには、私の心もケニア仕様に馴染んできているようです。

格別の「故郷の味」
夜は、ナイロビにある日本&韓国料理屋さんへ。
サムギョプサルやトッポギ、キンパ、そして鉄火巻きなどを頼みました。
正直、味のクオリティだけで言えば日本で食べる本物のそれには及びません。 けれど、そんなことはどうでもいいのです。 異国の地で食べる「故郷の味」は、ただ「美味しい」という味覚を超えて、「嬉しい」という感情を連れてきてくれます。
体に、そして心に染み渡る、そんな格別の夜でした。
今日もたくさんの学びと、少しのハプニング、そして温かい食事に恵まれた、良い1日でした。
