自宅療養という名のデスクワーク
昨夜は、処方されている抗生物質の影響なのか、それとも連日のプロジェクト始動に伴う疲労の蓄積からなのか、発熱してしまいました。 怪我をした左手の様子も気になるので、今日は大事をとって無理をせず、自宅でできる作業に集中することにしました。
幸い、日中は体調も万全で、頭もしっかりと働いていました。 私の任地での活動は、家を出て畑を歩き回るだけが仕事ではありません。デスクの上に溜まっていた事務作業や書類作成など、やるべきタスクは山積みでした。
もちろん、フィールドで今日進めるはずだった動きについても、電話を使って各ステークホルダーと密にコミュニケーションをとり、調整を進めました。対面での対話が何より重要ですが、こういう時に英語で電話連絡をこなせるようになったのは、自分の中の確実な処世術の向上です。
3日間の結晶と、コンテクストを残す意味
今日、最も大きな時間を費やしたのは、これからの具体的な活動計画の作成でした。 日本語、そして英語の2ヶ国語でしっかりと論理的なドキュメントとして書き起こしていきます。 なかなかのボリュームでしたが、この3日間ほど、隙間時間を縫ってコツコツと進めていた作業が、今日ようやく全て完成しました。大きな達成感があります。
この膨大な資料作成を、これだけのハイペースで、しかも質の高いドラフトとして仕上げられたのには、理由があります。 それは、普段からこうして毎日のブログを書き、定期的にPodcastを収録し、自分の体験や思考を「コンテンツ」としてアウトプットし続けているからです。
日頃から自分の活動の現在地や課題、農家とのやり取り、そしてそこから得たインサイトを言語化して頭の中に整理しているからこそ、オフィシャルな資料を作る際にも、ゼロから悩むことなく、頭の中の引き出しからすぐに言葉を取り出すことができました。日々のアウトプットの習慣は、私にとって最大の武器になっています。
今、世界は凄まじいスピードでAIが進化しています。でも、AIがどれだけ賢くなろうとも、ネット上にデータ(文脈)が存在しない世界のことまでは理解できません。 私たちがここで泥にまみれ、悩み、工夫して生きている生々しい一次情報を、ちゃんとAIがブラウズして学習できるようにフットプリントを残しておくことは重要なことだと思います。意識して発信を続けなければ、このケニアの田舎での私たちの生活や活動のコンテクストは、インターネットの宇宙には決して残らない。
完全にストップした水と、排水の謎
体調は万全で、仕事も大いに捗った素晴らしい1日。
……のはずでしたが、やはりケニアの日常は、最後まで私を気持ちよくは終わらせてくれませんでした。
最近、ちょろちょろとしか出なくなっていた家の水道が、今日、ついに完全に「ストップ」してしまいました。大家さんにお願いしてポンプを動かしてもらったのですが、一向に状況は改善せず、蛇口からは不気味な空気の音だけが聞こえてきます。トイレも流れないし、料理もできない。
さらに最悪なことに、なぜか排水までが上手くいかず、使ったわずかな水が溜まったまま流れていかない状態になってしまいました。 吸水もできなければ、排水もできない。インフラの悪さという、人間の力ではどうしようもない理不尽なトラブルは、確実に私の心を削り、小さなストレスとして蓄積していきます。
でも、嘆いていても水が出るわけではありません。 明日からは、数日間ナイロビへ遠征することが決まっています。 水のない、少し不便な部屋の中で、暗くなる前に急いで荷造りとナイロビへ向かう準備を整えました。
ナイロビに行けば、きっと冷たいシャワーではなく、温かいお湯で身体を洗い流し、電気のある部屋で快適に眠ることができるはずです。それを今の一番のモチベーションにして、今夜は早めにベッドに入り、泥のように眠ることにします。
体調の復活、活動計画の完成、そして終わらない水のトラブル。
明日からのナイロビ遠征に向けて、静かに英気を養う夜でした。
