ケニアならではの贅沢な朝
朝起きると、まだ指のズキズキとした痛みは残っていましたが、まずは朝食の準備から始めました。
今朝のメニューは、マンゴーとバナナを贅沢に使ったスムージーです。 使っているフルーツは、もちろんすべてケニア産。日本では冷凍ではない生の完熟マンゴーなんて高級品すぎて滅多に買えませんが、ここではいつでも驚くほど安く手に入ります。
ケニアに来たばかりの頃は、マンゴーの独特な種を避けて綺麗にカットするのにかなり苦戦していましたが、今ではすっかり手慣れたものです。 安くて、新鮮で、とびきり美味しい。 インフラの不便さに悩まされる毎日ですが、こうした豊かな食の恵みに触れるたび、「ケニアでの生活も、なかなかに贅沢だな」と温かい気持ちになります。
片手で挑む家事サバイバル
しかし、朝食の後は「怪我を庇う」という不便な現実との戦いが待っていました。 左手の親指と人差し指が使えず、さらに傷口を濡らすわけにはいかないという制約は、想像以上にすべての行動を制限します。
まずは溜まった洗濯です。 水仕事に左手を使えないため、今回は基本的に足を使って踏み洗いをするスタイルで挑みました。左手の濡らしていい部分と右手だけで洋服を擦り合わせながら、時間をかけてなんとか洗い終えました。
料理をするのも一苦労です。 包丁やフライパンを握る際、左手の濡らせない指を必死に浮かせるため、変な手の握り方をしなければなりません。普段使わない筋肉を使い、手のひらが攣りそうになりながら、格闘するようにして自炊をこなしました。
100円の鶏肉と、睾丸のリアリティ
昨日、道端で「100シリング(約100円)」で購入した鶏肉。
今日調理しようと袋から取り出して、少し驚きました。
実際に食べられる可食部は、ほんの小5口分くらいしかありませんでした。 袋の中身のほとんどが、骨と内臓。しかもローカルの市場ならではの仕様で、一切の下処理がされていないため、周囲は血まみれです。よく見てみると、鶏の睾丸までしっかりとくっついたままでした。
ケニアの「100円の鶏肉」のリアルな内訳は、骨と内臓。 確かに安いけれど、これではかえって割高になってしまいます。 市場で買い物をするときは、ただ値段に釣られるのではなく、きちんと「どの部位がどれだけ入っているか」を鋭い目で見極めて買わなければいけないなと、血まみれのまな板の前で、身をもって学びました。
副反応の洗礼と、諦めた最終節
午後になると、急激に体が重くなり、だるさに襲われました。 おそらく、病院で打ってもらった破傷風の予防接種の副反応か、あるいは処方された抗生物質の強い作用が体に現れ始めたのでしょう。
熱っぽさとだるさで頭が働かなくなり、たまらずベッドへ倒れ込みました。
きつい…怪我の痛みに加えて、内側からの倦怠感。ケニアの洗礼は、なかなか一筋縄ではいかせてくれません。
夜、バルセロナの今シーズン最終節の試合が控えており、リアルタイムで観戦して応援したい気持ちはありましたが、「ギリギリまで戦わない。今は休むことが最優先だ」と、ここ数1-2ヶ月で身につけたサバイバル用の自衛マインドを稼働させ、観戦を諦め、早い時間から眠りにつくことにしました。
お腹も心も、まずは休養モード。明日起きた時には、少しでも指の痛みと体の重さが抜けていることを祈りながら、静かに目を閉じた夜でした。