【ケニア派遣230日目】停滞感の焦りと同期の背中。文章を書きまくる夜に手繰り寄せる、自分のペース

ケニア派遣230日目。週明けも気分が上がらず、メンタルの摩耗を感じる朝。昨日買った種菌を頭に乗せて歩くアフリカスタイルの日常や、農家と遠慮なく主張をぶつけ合う変化を考察。難航するキノコ販売を完売させつつ、8月の外出を見据えた段階的な手離れと、同期とのPodcastで感じる焦りを綴ります。

頭の上の種菌と、遠慮を捨てた人間関係

月曜日、新しい1週間が始まりました。

土日の休日を挟んだにもかかわらず、どういうわけか気持ちが上向いてくれませんでした。身体の疲労というよりも、心の中のエネルギーが少しずつ削られ、すり減っているような感覚です。ずっと同じ地域(カカメガ)に留まり続けていることによる閉塞感も、少なからず影響しているのかもしれません。

朝は、キノコの収穫からスタートしました。

昨日あらかじめ購入しておいた種菌を、頭の上に乗せて徒歩30分の道のりを歩きました。 現地の人々が日常的に行っている「頭上運搬」のスタイル。実際にやってみると、手で抱えるよりも格段に腰や体幹への負担が少なく、重い荷物を運ぶには実に合理的な方法だと分かります。ただ、荷物を固定するためにずっと腕を上に上げ続けているため、思いのほか肩が凝り固まって疲れました。このスタイルを何気なく使いこなす現地の人々の身体能力には、つくづく感心させられます。

農家さんのもとに到着し、作業を進めながら会話を交わしますが、ここ最近、彼と意見がぶつかって言い合いになる場面が増えてきました。

以前の私であれば、波風を立てないように自分の感情を飲み込み、相手に気を使いすぎていた部分がありました。しかし今は、理不尽に感じた納得いかないことに対しては、容赦なく自分の主張を強めに言い返すようになっています。

気を使いすぎず、自分の軸を主張する。 これは、この厳しい現場で生きていく上での防衛本能であり、必要な変化だと思っています。ただ、あまりにもストレートに言い返してしまう自分を客観的に見ると、今すぐ日本に帰ったら性格が悪いと言われてしまうかもしれないなと、苦笑い混じりの自己嫌悪を抱くこともあります。

良くも悪くも、私はこの土地のたくましさに適応し、たくましく変化している最中なのかもしれません。

難航した販売と、8月に向けた「手離れ」の設計

収穫したキノコの販売に関しては、今日は今まで以上に苦戦を強いられました。

すんなりと買い手が見つからず、あちこちに声をかけながら粘り強く交渉を重ねる時間。最終的には何とか用意した分をすべて捌き切ることができましたが、売り切るまでに消費したエネルギーはかなりのものでした。

この経験を通しても、やはり「私がずっと売り歩くモデル」からの脱却、つまり「手離れ」を急ぐ必要があると再確認しました。

次の8月には、リフレッシュも兼ねて任地を離れるタイミングをいくつか作ろうと考えています。 私自身が物理的に現場に通えない期間を作るからこそ、農家さん自身が自分たちの足で売りに行かなければならないという状況が生まれます。

支援者がずっと現場に張り付いて手厚くお膳立てをするのではなく、あえて不在の期間を作り、彼らに主導権を委ねていく。8月の不在を絶好の機会と捉え、少しずつ、確実にプロジェクトを彼ら自身の手へと委ねていくプロセスを進めていきます。

停滞感への焦りと、溢れ出る言葉たち

午後は特に急ぎのフィールドワークもなかったため、農業事務所に戻り、PCに向かって作業を進めたり、同僚たちと他愛もない世間話を交わしたりして過ごしました。

大きなトラブルがあったわけではありません。ただ、画面に向かいながら、ふと少し活動が停滞しているのではないかという焦りが頭をよぎりました。

劇的な前進が見えないもどかしさ。自分が思い描くスピード感と、現地の緩やかな時間の流れとのギャップ。その停滞感が、今のメンタルのすり減りを加速させているのかもしれません。

ここ最近、自分が異常なペースでブログやエッセイなどの文章を書きまくっていることに気づきます。 頭の中にある整理のつかない感情や、現場でのモヤモヤを外へと吐き出さずにはいられない。溢れ出る大量の言葉を書き連ねる作業は、すり減った心を無意識に防衛し、バランスを保とうとするための、私なりのセルフセラピーなのだと思います。

夜は、毎週恒例となっている同期隊員とのPodcast収録に参加しました。

画面越しに聴く、同期たちのリアルな活動報告。 彼らもそれぞれに深い葛藤や苦労を抱えながらも、自分のフィールドで愚直に挑戦を続け、前に進もうとしていました。

彼らのまっすぐな言葉に触れ、胸の奥がチクリと痛むような焦りを覚えました。

「みんな、本当に頑張っているな」

周りの活躍に刺激を受けると同時に、自分の立ち位置を見つめ直さざるを得なくなります。 けれど、その焦りこそが、澱んでいた私の心に再び小さな熱を与えてくれたのも事実です。

メンタルが落ち込む日もある。から回りして停滞感に苛まれる日もある。 それでも、今日できる最低限の販売を完売させ、自分の本音を言葉として吐き出すことができた。

今は無理に気分を上げようとせず、このすり減った感覚も等身大の自分として受け入れながら。 明日もまた、私にできる一歩を丁寧に積み重ねていきます。