休暇明けの重い足と、プロジェクトの始動
イースター休暇も終わり、今日から活動再開です。
正直、少し足は重いですが、「やるぞ」と自分に言い聞かせて事務所へ向かいました。
午前中は、木曜日のフィールドデイや休暇中のナイロビ視察で得た学び(イチゴの栽培方法、農業加工品のポテンシャル、売り方の工夫など)を同僚たちに共有しました。事務所に数日、顔を出さないこともありますが、最低週1回はしっかりと報告しているので、許されているのかなと思います。
そして、大きな前進が一つ。申請していた「マッシュルームプロジェクト」の現地業務費用の許諾が、無事にJICAから降りました。これで予算の目処が立ちました早速、今後の進め方をスケジュールベースで同僚に説明し、向こう1ヶ月の動きをディスカッションしました。
「疲れるから、2日に1回」のペース配分
「できる限り早く始めたい」と伝えたものの、決定した最初の動き(他のメンバーやパイロット農家と一緒にキノコの勉強をしに行く)は、今週の金曜日になりました。
どうせ明日も明後日もやることがないのに、どうして金曜日なんだろう……。
アポイント調整などは前向きにやってくれるのですが、いざ「足を動かす」となると、途端にスピードがゆっくりになります。 疲れるから、多くても2日に1つくらいの予定しか入れたくないみたい。
日本人の感覚からすると、「どうせ暇しているんだから一気にやればいいのに」とヤキモキしてしまいます。しかし、私がいられるのはあと1年8ヶ月。最終的にはこのプロジェクトを彼らに委譲しなければなりません。私一人でガンガン動いて形にしても、私が帰国した瞬間に終わってしまっては意味がない。こちらの主張はしつつも、あくまで主役は彼ら。こちらの主張はしつつも、相手のペースも尊重していきます。
地方オフィサーと「AI(人工知能)」の距離感
ディスカッションの後に、一緒に手書きで作ったスケジュールを、1分後にはWhatsApp(ケニア版LINEのようなもの)で同僚のスマホにテキストとして共有しました。
「え、この一瞬で全部タイピングしたのか!?」
同僚は目を丸くして驚いていました。 「いや、AIに写真から文字起こしと整理をやってもらったんだよ」と伝えると、他の同僚たちも興味津々。その場で彼らのスマホにChatGPTやGeminiをインストールし、簡単な使い方を教えると、さらに驚いていました。
彼らも「AI」というボキャブラリー自体は知っていましたが、「自分が日常で使える便利なツール」という認識は全くなかったようです。 同期隊員の話によると、都市部の若者の間では使っている人もいるようですが、日常的に使いこなしているいわゆる「AI人材」は、ケニア全体で見ればまだほんの一握りなのでしょう。
これには、インフラ的な理由もあります。 彼らの多くは、スマホのネット通信(バンドル)をギリギリの容量で都度買い足しながらやりくりしています。常にネットに接続してAIと対話するようなデータ通信のリッチな使い方は、そもそも彼らの生活スタイルと相性が悪いのです。(いや、単にTikTokばかり見ているから通信容量がなくなるだけかもしれませんが……)。 最新テクノロジーの波と、地方の通信インフラの壁。そのリアルな境界線を見た気がしました。

ケニアナイズされた自分と、日本人らしさ
夕方は、約3ヶ月ぶりに日本にいる知人と会話をしました。
そこでハッとさせられたのが、「自分の中の『当たり前』が、随分とケニアナイズされている」**ということです。 見知らぬ人への飛び込み営業や、人間関係を構築するための多少の強引さ、そして理不尽に対する図太さ。 こちらで生き抜くために身につけたサバイバル術が、日本にいる人との会話の中で「少し感覚のズレ」として浮き彫りになりました。
過酷な環境に順応できているという点では、間違いなく良いことです。 ただ、「日本人らしさ(丁寧さ、配慮、謙虚さ)」も、グローバルな環境においては一つの強力な個性であり、強みになります。 ケニアの図太さを持ちつつ、日本人の良さも忘れない。自分を客観的に顧みる、とても良いきっかけになりました。
完璧な鍋ご飯という幸せ
なんだか今日は、夕食のご飯がとても上手く炊けて、最高に嬉しいです。
ちゃんとした蓋もない鍋を使い、火力も不安定な中で、いつも水分量が多かったり、芯が残ったりと苦闘していたのですが、今日の炊き上がりは「完璧」の一言。 日本人にとって、美味しいご飯はすべての活力の源です。今日のお米の輝きを見ただけで、1日の疲れが吹き飛びました。
「この炊き加減を、いかに再現性あるものにしていくか」
マッシュルームのプロジェクトと同様、日々の自炊の精度もPDCAを回しながら高めていきます。



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