【ケニア派遣115日目】「海の味」がするゼリーと即決したアウター。ナイロビのファーマーズマーケットで知る都会の購買力

カカメガでの活動
カカメガでの活動

ナイロビのファーマーズマーケットと「海の味」

今日はナイロビでの休暇ですが、活動のような1日でした。
午前中は、ナイロビ周辺で開催されている2つのファーマーズマーケットを視察しました。

一つ目は「Farmers Market Nairobi」。 規模は小規模でしたが、農家の方々が親切に説明してくれました。私が活動している、マッシュルームやイチゴ、グースベリーなどの加工品も並んでいます。 話を聞くと、彼らにとってこの出店は「オンライン受注へ繋げるためのタッチポイント(認知獲得)」という位置付けのようです。ただ、それにしてはオンラインへの導線が弱いと感じたので、もっと上手く仕組み化できそうな余白を感じました。

イースター!!

ここには「免疫」や「オーガニック」といった、いわゆる”それっぽい”健康ワードが溢れていました。

中で一つ、脳天を突かれるような衝撃的な商品が。「SEAMOS」という、海藻を使った健康粉末で作られたゼリーです。 食べてみると……まさに「海の味」。海藻の生臭さというか、磯の強烈な匂いが口いっぱいに広がり、久しぶりに口に入れて不快になるレベルでした(笑)。

色々な粉。お茶などに混ぜて飲むそうです。
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圧倒的な才能と購買力

二つ目は、ナイロビ中心部から少し離れたカレン(Karen)地区で開催されていた「Organic Farmers Market」。こちらは規模が圧倒的でした。農作物から洋服、レストランまでバラエティ豊かで、人の数も桁違いです。

見渡すと、客層は欧米人やアジア人が非常に多く、みんな明らかにお金を持っていそうです。 野菜の値段は普通ですが、加工品になると一気に価格が跳ね上がります。でも、実際に食べると確かに美味しい。お金を払う価値がきちんとある。ナイロビにはこれほどまでに外国人や富裕層がいるのかと、圧倒されました。

ここはカカメガのローカル市場とは全くの別世界です。
同じ感覚でビジネスを考えてはいけないと痛感しました。

たこ焼き!?

このマーケットで、とてもカッコいい洋服のブースに思わず足を止めました。 並んでいる服がどれも素晴らしく、「全部欲しい」と言ってしまいたくなるほど。デザイナーの方とも直接話しましたが、彼には間違いなく才能があります。本当にカッコいい人でした。 価格はアウター1着で5,000〜6,000シリング(約5,000〜6,000円)。ケニアの相場からすれば高額ですが、一切値下げ交渉をすることなく支払いました。 価値を感じたものにはしっかりとお金を払う。
ケニアにも、日本でバンバン売れそうな才能が数多く眠っているのだと実感しました。

農業ではなく「専門職」。キノコ栽培の沼

午後は、キアンブ(Kiambu)カウンティにあるキノコ農家のデイビッドさん・グレースさんご夫婦を訪問しました。 彼らはシイタケとヒラタケ(オイスターマッシュルーム)を栽培しており、実は私がカカメガでお世話になっている農家さんの「師匠」にあたる方々です。

彼らの農場を見学して、雷に打たれたような衝撃を受けました。もはや、単なる農場ではありませんでした。約30万円の設備が2つ並び、動線が完璧に計算された綺麗な建物の中で、「種菌」の組織培養から行っており、研究所のような感じでした。

お話を伺うと、そのノウハウは長年の経験に裏打ちされた緻密なロジックの塊でした。

  • F1種菌へのこだわり:原菌から第一世代(F1)の種菌だけを作り、それ以上は増殖させないことで高品質を保つ。作り置きはせず、完全受注生産。
  • 徹底した環境制御:培養時や発生時のシビアな温度管理(シイタケは24〜27度)、換気扇を使った空気循環。
  • 水と殺菌の科学:塩分を含む水道水を避け、雨水や蒸留水を使用。培地の蒸気殺菌には4〜8時間の煮沸を徹底する。

    など

キノコ栽培は、普通の「土に種をまく農業」とは全く異なります。 一つひとつの作業はシンプルに見えても、最初のシステムや設備を整えるには、極めて科学的で確かなロジックが必要不可欠なのです。まさに「専門職」。 でも、だからこそ奥深くて、とても面白い。沼りそうです。

プロジェクトを本格的に始める前に、彼らに農家向けの1週間のトレーニングを実施してもらう約束をしました。正式に依頼して、この圧倒的なノウハウをマトゥングの農家にインストールしたいと思います。

移動中。猫の鳴き真似がめっちゃ上手い兄ちゃんに、騙され遊ばれる。
めちゃめちゃビビりましたが、彼の子どものような無邪気な笑顔に、なんだか嫌な気分はしませんでした。

クラフトビールと日本のエンタメ

夕方からは、クラフトビールのお店へ。実に約2ヶ月ぶりにお酒を飲みました。……うますぎる。 今日は服を買ったり、食品を色々買ったり、とだいぶ散財してしまいましたが、日本と遜色のないナイロビの都会の空気に、少しアドレナリンが出ていたのだと思います。

このレストランでは、料理が出てくるのも早く、何より味が「複雑」でめちゃくちゃ美味しい。 ケニアの田舎でよくある「とりあえず塩だけ」の素朴な味も嫌いではありませんが、やはり色々なスパイスや技術が重なり合った「料理」もたまには食べたくなります。 遠くにライブ音楽を聴きながら、同期隊員と色々な話を交わし、美味しいご飯とビールをいただく。最高の贅沢でした。

帰り道、スーパーに立ち寄ると「値下げ品(食品ロス対策)」のコーナーがありました。
ケニアのスーパーにもこういう概念があるのかと少し面白く思いながら、買い出しをして帰宅。

衝撃の80%引き。

夜は、アニメ『あかね噺』とサッカーを鑑賞して過ごしました。
『あかね噺』、ケニアにいるからこそ、より一層その凄さが身に染みます。日本の伝統芸能(落語)が持つ、あのハイコンテクストな奥深さ。それを声と作画で見事に再現する声優さんとアニメーターの技術。特に福山潤さんの演技は天才的でした。

日本の文化って、やっぱりすごいな…

圧倒的な才能に触れ、緻密なロジックを学び、美酒とエンタメに酔いしれた。
とても密度の濃い、ナイロビの1日でした。

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