【ケニア派遣110日目】500シリングの「光るスピーカー電球」が飛ぶように売れる謎。ケニア人の消費行動からビジネスのヒントを探る

JICA海外協力隊
JICA海外協力隊カカメガでの活動ケニア派遣

来ないボスと、スワヒリ語のBGM

今日はボスと話し合いたい件があり、一日中事務所の椅子に座って待機していました。
他の同僚たちも同じようにボスを待っていたのですが、待てど暮らせど一向に現れません。

「学校に寄ってから来るらしいわよ」と同僚は言いますが、こちらから連絡しても電話は通じず。
結局、今日は一日待って、ボスは来ませんでした。

これが「ケニア時間」の洗礼です。

待っている間、来客の対応をしたり、同僚たちがずぅーっとエンドレスで雑談しているのを聞いて過ごしました。ケニアの人たちは、本当にゲラが多いなと実感します。些細なことでも、手を叩いて大声でよく笑う。

ただ正直なところ、私のスワヒリ語のヒアリング力では、彼らの早い雑談は半分も理解できません。そのため、時々その大きな笑い声すら、ただの「雑音」のように感じて疲れてしまう瞬間があります。言葉の壁のもどかしさです。

飛ぶように売れる「光るスピーカー電球」

昼過ぎ、事務所に一人の飛び込み営業マンがやってきました。

彼が売りに来たのは、「多機能バルブ(電球)」です。ただ光るだけでなく、七色に色が変化し、さらにBluetoothで繋いで音楽が流せるスピーカーが内蔵されているという、よく分からないシロモノでした。

確かにスピーカーの音質は悪くありません。

でも、「電球の色が変わる機能、絶対にいらないでしょ……」と、私には全くその魅力が理解できませんでした。

しかし、営業マンが30〜40分ほど機能について熱弁を振るうと、なんと同僚4人のうち3人が、その場で即決してお金を出したのです。

価格は500シリング(約500円)。ケニアの物価感覚からすれば、決して安い買い物ではありません。

いやー、これには本当に驚きました。
私なら絶対に買わない謎のガジェットですが、彼らは「寝室で音楽を流したいんだ!」と嬉しそうにしています。

「必需品」ではなく「趣味」にお金を使う

彼らは、日々の食費や生活必需品の出費にはとてもシビアで、「お金がない」とよく口にします。しかし一方で、洋服やスピーカー、音楽といった「自分の趣味や娯楽」に対しては、ポンとお金を使うのです。

「生きるために絶対に必要なもの(Needs)」にはシビアでも、「自分が欲しいと強く思うもの(Wants)」には財布の紐が緩む。

これは、私が今後ビジネスを提案していく上で、強烈なヒントになります。

ただ栄養価が高いだけの野菜を作るのではなく、彼らの「Wants(見栄え、ブランド、娯楽性など)」を刺激するような付加価値をつけること。それが、この市場でお金を動かす鍵なのかもしれません。

停電の夜と、半年後のビジョン

夜は、仲間との久しぶりの定期オンライン会でした。

しかし、今日も今日とて激しい停電です。
最近は雨季の影響からか、15時くらいから電力が不安定になり、夜から翌朝の8〜9時頃までは決まって停電するパターンが定着してしまっています。

「雨季って、毎日こんなもんなのかな……」と諦め半分です。

PCの充電も底をつき、思うように資料を見たりすることはできませんでしたが、暗闇の中でスマホを繋ぎ、お互いのアイデアを共有し合いました。それぞれのアイデアを聞きながら、また何か新しい面白い動きが始まりそうな予感がしてワクワクしました。

とりあえず赴任して「半年(残り約2ヶ月)」までは、今の任地マトゥングでの土台作りと活動に全力を注ぎます。そしてそこから先は、少しずつ活動の幅やエリアを広げていけたらなと企んでいます。

思うようにいかない日も多いですが、一歩ずつ。頑張ります。

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