【派遣前訓練43日目】知識はカルチャーショックへの抗体だ。福島で学んだ異文化適応の本質。

二本松訓練所
昼ごはんのオムライス。美味い! アンケートメニューです。要望を出すと検討してくれる。すごく良い制度です。
二本松訓練所青年海外協力隊

挑戦を前にした、静かな朝

今日は久しぶりに気持ちの良い晴れ間が広がりました。しかし、空気はまた一段と冷たくなり、ウルトラライトダウンとヒートテックを着込んでも、ギリギリの寒さです。
特に朝は6時まで暖房がつかないため、それまでの勉強時間は防寒着が欠かせません。

そんなキリッとした空気の中、今日の午後に控える大きな挑戦、英語でのワークショップの本番に向けて、朝から準備に追われました。緊張感と期待感が入り混じる、静かな時間が流れていきます。

二本松の朝

ワークショップ本番と、「引き算」のデザイン

そして迎えた、午後のワークショップ。なんとか時間通りに進行し、参加者とのディスカッションも想定外の方向に転がって、非常に面白い時間になりました。
しかし、大きな反省点も。内容を詰め込みすぎてしまったことです。昨日学んだ「引き算」のデザイン。情報を削ぎ落とし、本当に伝えたいことだけを届けることの難しさを、身をもって痛感しました。

テルマエ・ロマエに学ぶ、異文化適応

そんな「伝える」ことの難しさを噛み締めた後、続けて行われたのが「異文化適応概論」の講座でした。東京大学大学院の先生による、アカデミックで難解な概念も飛び交う、非常に密度の濃い講義です。

特に印象的だったのが、『テルマエ・ロマエ』を例にしたカルチャーショックの話です。 古代ローマ人のルシウスが現代日本にタイムスリップして衝撃を受ける一方、現代を生きる山越さんは古代ローマの知識があったため、比較的スムーズに適応できた。つまり、知識は、カルチャーショックの衝撃を和らげる「抗体」になりうる、ということです。

そして、その知識は「好き」になるためではなく、「平気」になるためにある。この言葉が、深く胸に響きました。全ての文化を好きになる必要はない。しかし、知識を持って理解し、動じない「平気」な自分でいることはできます。

「愛」ゆえに、直接言われない言葉

さらに講義は、「アフォーダンス」という概念へと進みます。 これは、人が環境から「行為の可能性」を直感的に感じ取る力のこと。文化とは、この言葉にならない「暗黙知」の積み重ねでもあります。

講師の方が共有してくださった、隊員時代の経験談が、その本質を物語っていました。 現地の人のために良かれと思って植物の挿し木をしたら、翌日抜かれていた。理由を聞くと「迷信で不吉だから」と言う。しかし本当の理由は、その植物が子どもの寝床に危険を及ぼすからでした。彼らは、隊員への「愛」ゆえに、直接的な否定を避けたのです。

この「違和感」に立ち止まり、背景にある文化的なアフォーダンスを読み解く力。それこそが、異文化を理解するということなのだと、理解しました。

今日のワークショップで感じた「伝えきれない」もどかしさ。その後の講座で学んだ「伝わらない」ことの構造。 
それはただの語学力ではない。相手の文化を尊重し、その背景を読み解くための、深く、謙虚な知識という名の「抗体」なのだと、心に刻みました。

昼ごはんのオムライス。美味い! アンケートメニューです。要望を出すと検討してくれる。すごく良い制度です。

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