焦りと、失うように眠る夜
気がつけば、派遣前訓練も10日目。早い、早すぎます。
ただ、そのスピードに比例して、少しずつ疲労が溜まってきているのも事実です。昨夜は、まるで意識を失うかのように夜9時半には寝落ちしてしまいました。
昨晩できなかった分を取り返そうと、今朝は4時半に起きて2時間みっちり勉強。頑張ってはいるものの、「このペースで本当に足りるのだろうか」という焦りが、常に心のどこかにあります。
今朝の集いでは、協力隊の「隊歌」の練習がありました。修了式で歌うそうです。チャイムに、校歌ならぬ隊歌。ますます学校感が増してきました。社会人ではまず経験することのない、不思議な空間です。
アウトプットして初めてわかる、自分の現在地
本日の語学の授業では、他己紹介や家族の文化について学びました。文法的には決して難しいものではない、と思っていましたが、いざ自分で使おうとすると、驚くほど初歩的なことさえ「使える知識」になっていなかったことを痛感させられます。
「知っている」と「使える」の間には大きな距離がありました。
そして、英語という側面だけでなく、日本の文化や政治といった、自分が当たり前だと思っていることをいざ説明しようとすると、言葉に詰まってしまう。任地に行けば、きっと日本のことをたくさん聞かれるはずです。
知識をインプットすることと、それを自分の言葉でアウトプットすることは、全く別の訓練なのだと改めて感じました。
あの声の主は、80歳のスーパーマンだった
午後の「体力維持講座」では、信じられない出会いがありました。 講師としていらしてくださったのは、長野信一さん。何を隠そう、私たちが子供の頃から慣れ親しんだ、あのラジオ体操の号令の声を約30年間務められた、ご本人でした。
「手と足の運動〜」。 小学生の夏休み、神社の境内でスタンプカードを握りしめて聞いていた、あの声が、今、目の前で響いています。
御年80歳とのことですが、とてもそうは見えません。ピンと伸びた背筋に、ハキハキと通る声、ユーモアあふれるお話。見た目は60代前半と言っても過言ではないほど、若々しい。これこそが、ラジオ体操が持つポテンシャルの証明なのかもしれません。その計り知れない力を、ご本人の姿からひしひしと感じました。
エナジーをいただきました。
このシンプルで奥深い体操、任地でもぜひ実践してみたいと思います。

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