最後の朝と、一つの決意
長いようで短かった75日間のグローカル訓練も、遂に最終日。
お別れの時を迎えてしまいました。
朝、感謝を込めて自分の部屋を掃除します。
昨日も書きましたが、「自分が通った後には花畑が咲く」、そんな生き方をしたい。
サッカーを通して体に染み付いたこの感覚を胸に、最後の朝を過ごしました。

憧れの大人たちから、受け取ったバトン
その後、宮川洋蘭さんへ最後のご挨拶に。
短い間でしたが、お世話になった方々との別れは、やはり寂しいものでした。
「はっしーは、頑張りすぎるから、しっかり休むことを頑張って」。そんな温かい一言に、自分のことを見抜かれているなと、胸が熱くなります。
最後に宮川さんが、今まさに始まろうとしている大規模なプロジェクトについて話してくださいました。安定した社会的評価を得てもなお、挑戦し続ける姿。その根底には、戸馳島という地域への明確な貢献のビジョンがありました。本当にかっこいい。でも、負けたくない。
「いつか、はっしーがここで研修していたことを誇れるくらい大きくなって欲しい」。と宮川さんからいただいたこのエールを胸に刻みます。
そして、お別れの時。
駅までは、同居人の井手くんが送ってくれました。最後の最後までお世話になりっぱなしでしたが、彼がもがきながらも一生懸懸命頑張る姿に、私も多くの勇気をもらいました。

ただ一つ、稲葉さんに挨拶ができなかったことだけが心残りでした。そう思いながら電車に乗り込むと、車窓から見覚えのあるバイクの姿が。鳴り響く電話。
サプライズで駆けつけてくれたのは、稲葉さんでした。
宮川さんの挑戦し続ける背中と、稲葉さんの粋なサプライズ。人をワクワクさせてくれる、こんなにも大きくて楽しそうな大人になりたい。お二方から、未来へ繋ぐ熱いバトンを受け取ったような気がしました。

仲間との誓い、熊本での最後の時間
熊本駅では、熊本で活動していた同期隊員と最後の打ち上げを。互いの健闘を称え合い、思い出を語り合いました。酸いも甘いも分かち合った仲間との横の繋がりは、協力隊の大きな財産です。
なんだかこれまでが本番であったかのようなある種の達成感すら覚えてしまっていますが、これからいよいよ本番です。それぞれの道へまたエールを送り合いました。
そして、空港へ。
復興のシンボルとして新しくなった熊本空港は、この地が災害を乗り越えてきた力強さの象徴のようでした。最後の最後まで、この土地から多くのことを教えられます。

経由地には、濃すぎた75日間
羽田へ向かう飛行機の中、この75日間を振り返っていました。
後日改めて総括しますが、一つだけ確かなことがあります。
このプログラムに参加して、本当によかった。
協力隊員としてだけでなく、一人の人間として、人生の大きな分岐点になった75日間でした。
JICAの皆様、そして宇城市、三角でお世話になった全ての皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございました。最高の75日間でした。

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