はじまりは、一枚ののぼりから
今日は、先日の豪雨災害を受けて、宇城市の災害ボランティアに参加してきました。昨夜、急いで災害保険に加入し、ボランティアセンターのHPから申し込み。宮川洋蘭の農場長さんと一緒に、被災地へと向かいました。
センターに到着してまず驚いたのは、その夥しい数の「のぼり」でした。誰が見ても、ここが拠点だと一目でわかる。この「目立つ」ことが、実はとても重要なのだと後で知ることになります。実際、今日お話ししたボランティアの一人は、たまたまこののぼりを見かけて縁を感じ、参加を決めたそうです。支援の輪を広げるための、静かで力強い工夫なのだと感じました。
現場の現実と、心地よい汗
センターでは、オリエンテーションを経て、支援を求める「ニーズ」とのマッチングが行われます。個々の善意を、効率的に、そして安全に現場の力へと変えるためのシステムがそこにはありました。
午前中の要請は、床下浸水による泥のかき出しです。狭い床下に潜り込み、匍匐前進のような姿勢で泥をかき出す作業は、全身泥だらけになりながらの過酷なものでした。午後は別の要請場所でU字側溝に詰まった土砂の撤去作業へ。これは、この2ヶ月半の研修の中で最も過酷な重労働でした。
一日を通しての重労働で体は疲れ果てましたが、その汗は不思議と心地よいものでした。困っている人のために活動できることの充足感を、全身で感じていました。
人が集うことの、圧倒的な力
今日、何よりも心を動かされたのは、そこに集う人々の姿でした。ボランティア参加者やセンタースタッフの数の多さにも驚きましたが、それ以上に、皆さんの前向きな姿勢が素敵でした。
有事の際に、人はこうして一つになれる。初めて会った人同士でも、同じ目的に向かうと自然と連携が生まれ、作業が効率化していく。協力する力の凄まじさを目の当たりにしました。
作業させていただいたお宅は、ご年配の方が住まわれており、この労働はあまりにも厳しいものだと痛感します。だからこそ、私たちのような体を動かせる世代が、たとえ一人一回でも参加すれば、それは大きな力になる。そうやって助け合える世界は、なんて素敵なんだろうと、心から思いました。
未来へ繋ぐ、今回の学び
もちろん、コミュニケーション不足で資材が足りないといった課題もありましたが、それも含めて学ぶことは非常に多い一日でした。
課題がある時だけでなく、より明るい世界を作るために、誰もがこうした「無償の愛」のようなものを持てたら、本当に素敵だと思います。
先日の人吉での経験に続き、この体験もまた、将来のために大切に心に刻みたいと思います。
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