【ケニア派遣81日目】3時間のバス待ちにも順応する私。キスムで見つけた「高付加価値マーケット」の熱気

JICA海外協力隊
JICA海外協力隊ケニア派遣遠征

3時間の遅延と「順応」のサイン

朝から、任地のカカメガ・マトゥングへ向けての移動です。最高に充実していたケリチョでの視察は早くも終了。涼しい気候と緑に囲まれた茶畑の風景が名残惜しく、「また絶対に来よう」と心に誓いながら街を後にしました。

帰りのマタツ(乗合バス)は「朝8時に出発するよ」と言われて乗り込みました。
しかし、そこからが長かった。 人が揃うまで待つのがマタツの鉄則ですが、結局車が動き出したのは11時。実に3時間もの間、狭い車内で待ち続けることになりました。

苦しかった。でも、ふと気づきました。 「3時間待たされても、自分はそこまでイライラしていないな」と。 これが日本だったら、あるいは赴任直後の私だったら、間違いなく発狂していたでしょう。「ケニアの時間は運任せ。急いでも仕方ない」という事実を、頭だけでなく体で理解できるようになってきた。これも一つの「順応」なのだと思います。

調査兵団が歩いていました。

キスムの富裕層マーケットと「勝機」

出発してしまえば、そこからはノンストップの快適なドライブで、中継地のキスムに到着しました。

乗り換えの合間に少し寄り道をして、キスムの大型スーパーへ市場調査に向かいました。
そこには、ローカル市場とは全く違う世界が広がっていました。びっくりするくらい、富裕層が多い。

青果コーナーには、高価格に設定されたイチゴやブルーベリーが大量に陳列されており、しかもそれが飛ぶように売れている。バーモントカレーのルーや日本米といった、現地の物価からすれば超高級品である日本食もしっかりと棚を陣取っています。

単価の高いオシャレなカフェも多く、人々はそこで優雅にコーヒーを飲んでいる。この光景を見て、確信しました。 「良いものを作りさえすれば、価格を高く設定してもここでは確実に売れる」 イチゴなどの高付加価値商品を本格的に展開し、しっかりとした利益を狙うなら、このキスムのマーケットは絶対に外せないターゲットになります。

こんぶちゃ流行っているのかな。結構な値段ですが、割と広い幅、いい位置に配列されています。

大都市の格差と、カカメガの活気

たまに来る都会は刺激的で面白い。しかし、明るいショーウィンドウのすぐ外には、大都市特有の「影」も濃く落ちています。 上から下まで、本当にさまざまな人がいる。黄色い謎の液体(ドラッグの一種でしょうか)を虚ろな目で吸っている若者の姿も珍しくありません。 華やかな富裕層のすぐそばにある、這い上がれない貧困。この強烈なコントラストが、ケニアという国のリアルな現在地なのだと突きつけられます。

キスムからカカメガまでは、車で1時間程度。待ち時間さえなければ、実はめちゃくちゃ近い距離であることが判明しました。早く着くか遅くなるかは、全て運次第。マタツの神様に愛されるよう、日頃から良い行いをしようと思います。

カカメガのタウンに着き、一休みしようとカフェに入りましたが、見事に満席でした。 日曜日だからか、あるいは昨日スーパーの店員が話していたように「月末の給料日後だから」なのか。店内では、現地語ではなく流暢な英語で知的な会話を交わしている人も多く、この街の「中間層」の活気を感じます。

心に染み渡る日本食

夜は、同じくカカメガ周辺で活動する同期隊員の家にお邪魔し、夕食を共にしました。

作ってくれたのは、手作りの日本食。 これがもう、うますぎた。
視察の緊張感、長時間の移動の疲労、そしてケニアの過酷な現実に触れた心と体に、日本の出汁の優しい味が、じわーっと深く染み渡っていきました。

どれだけ現地の文化に順応しても、魂の根っこは日本人なんだなと笑い合いながら。
ケリチョ遠征の全日程が、温かい食事と共に無事終了しました。明日からまた、仕事を頑張ります。

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