連絡途絶と、道しるべの親子
昨日、パートナー農家の長男から「Practical ActionというNGOのミーティングがある」と聞いていたので、参加することにしました。しかし、朝になっても彼とは電話もWhatsAppも繋がりません。
「あっちの方」というざっくりした情報を頼りに、40分ほど歩き出しました。 道ゆく人に「Practical Actionを知らないか?」と聞き込みをしていると、ようやく手がかりが。 「あの女の人なら知ってるんじゃないか」と紹介された親子は、驚くほどちゃんとした英語を話し、場所を知っているどころか「交通費持ってる? 出すよ」とまで言ってくれました。 もちろん丁重にお断りして自力で向かいましたが、彼女は一体何者だったのでしょう。もっと話を聞いておけばよかったと少し後悔しました。
「あのイチゴの人か!」
8時開始と聞いていましたが、到着した8時45分の時点でも始まっている気配はゼロ。バナナとチャイをご馳走になりながら待つことになります。どうやら9時予定で、実際に始まったのは10時前でした。これがケニア時間です。
待っている間、持参したジャムやフルーツレザーをホストの方に見せると、「なんか面白いな」と興味津々。「中国から面白い人が来ているぞ!」と、皆を早く招集してくれました。(相変わらず中国人に間違われますが、悪意はないので嫌な感じはしません)。
ホストの方と話していると、嬉しい出来事が。 「ああ、あのイチゴをやっている人か!」 私の活動が、口コミでこのコミュニティまで届いていたのです。点と点が繋がったような気がして、胸が熱くなりました。
ホストの奥様は栄養関係の活動をされており、今日は病院で医師と話す予定だとか。健康志向の加工品(フルーツレザーなど)を展開する上で、このコネクションは喉から手が出るほど欲しい。ぜひ繋がらせてもらおうと企んでいます。

質問攻めと「地元で稼ぐ」ビジョン
いざミーティングが始まると、そこから約1時間半、質問攻めに遭いました。 イチゴの栽培方法について、そして加工品について。 答えに窮する場面もありましたが、これまで勉強してきた知識を総動員してなんとか食らいつきます。 彼らは「稼げるならなんでもやりたい」というハングリー精神に満ちていました。
この組織は、農業を通して若者、特に「女性のエンパワーメント」を行っているそうです。 やる気のある人が集まり、知識や事例を共有する。畑を見せてもらうと、様々な植え方や育て方のトライアルが行われ、経過観察のデータが取られていました。非常に論理的で面白い取り組みです。

ホストの方が語る課題の核心は、「女性の出稼ぎ」でした。 仕事がないため、女性たちが都市部へ出稼ぎに行ってしまう。結果として地域が衰退し、地元の男性の結婚相手すらいなくなる。 だからこそ、「地元で稼いで、地元で完結する」仕組みを実現したいのだと。
今日はまだ「ゲスト」という扱いで、彼らの懐に完全に入り込めた気はしませんが、彼らのビジョンには強く共感しました。何度か通って、ここを重要な活動拠点の一つにしたいと思います。

大成功した「おかき」と、言葉の壁
今日は金曜日、マーケットの日です。
午後は街を少しリサーチし、夕方からはキッチンで料理タイム。

以前湿気てしまった「おかき・せんべい」に再挑戦したのですが……これがマジで上手くいきました! 食感も味もバッチリ。「これ売りたいな」と素直に思えるクオリティです。
しかし、ここで一つの壁が立ちはだかります。 ケニア人、特にこの地方の人たちは、「初めて見るモノに対する疑念・警戒心」が非常に強いのです。今回作った試作品もほとんどの人が食べてくれない。ただ美味しいものを作って置くだけでは、絶対に手にとってくれません。
「これは何からできているのか」「どんな味がするのか」「なぜこれを食べるべきなのか」 納得感を醸成するためのコミュニケーションが不可欠です。

3月の目標:スワヒリ語の猛勉強
夜は、協力隊のメンバーとオンラインで意見交換。 お互いの事業アイデアに対するフィードバックを行い、「ちょっとやってみようかな」と思える新しい閃きも得られました。みんなと話す時間は、やはり良い刺激になります。
さて、いよいよ3月が始まります。 3月の目標は「活動拠点を増やすこと」でした。 しかし、今日NGOのミーティングに飛び込み、未知の試作品を売る難しさを痛感したことで、もう一つの絶対的な目標が追加されました。
「スワヒリ語の猛勉強」
拠点を増やし、人々の懐に入り込み、新しい価値(商品)を信用してもらうためには、現地語でのコミュニケーションが「必須すぎる武器」になります。 英語だけでなく、彼らの心に直接届く言葉を。 3月は、足と口をフル稼働させて進んでいきます。


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