朝の不調と、路上の育苗ポット注文
ナイロビでの日々が続きます。
なんだか最近、よく眠れません。朝は7時以降寝ていられず、途中で起きてしまうことも。 慣れない都会の空気か、無意識のストレスか。仕方がないので、早く起きた朝はインプットの時間に充てています。
午前中は、イチゴ栽培に必要な「育苗ポット」の調達へ。 ナイロビだとかなり安く手に入りそうだったので、路上のおばちゃんに声をかけて注文をお願いしました。 「明日取りにおいで」と言われましたが、明日は飛行機の時間があります。 本当に時間通りに届くのか、かなり怪しいところですが、ギリギリのギャンブルに勝てることを祈ります。

トッププライオリティは「安全」
昼からはJICA事務所へ向かい、「安全対策連絡協議会」に参加しました。 協力隊員やJICA専門家が集まり、健康や安全管理についての現状や注意喚起を共有する場です。
近年、ケニアではJICA関係者が交通事故で亡くなるという痛ましい出来事もありました。この会議で改めて胸に刻んだのは、「安全と健康が絶対的なトッププライオリティである」ということです。
そのためには、お金を使うことを惜しまない。時にはプロジェクトがうまくいかなくなることすら惜しまない。 生きて、健康でいなければ何も始まりません。「これでもか」というくらい、気をつけて活動しようと誓いました。
ナイロビの購買力と「MINISO」の衝撃
会議後、同期隊員とナイロビの街へ。 少し良いドーナツ・パン屋さんに立ち寄りました。
価格はドーナツ1個300シリング(約300円)、サンドイッチは1,000シリング弱(約1,000円)と、日本と変わらない強気な設定です。 客層は白人やアジア人が中心で、皆MacBookを開いて作業をしています。 パンは飛び上がるほど美味しかった。 売り方とクオリティ次第で、ナイロビにはこれだけの金額をポンと出せる消費者が確実に存在しているのです。

その後、ショッピングモールで「MINISO(メイソウ)」というお店に入り、任地では買えなかった収納グッズなどを購入しました。
【調査】MINISO(メイソウ/名創優品)とは? 「ダイソー」「無印良品」「ユニクロ」を足して割ったようなロゴと商品展開で、世界中に急拡大している中国発の雑貨チェーン。 アフリカの主要なショッピングモールにも進出しており、現地の富裕層や中間層にとって「手頃でおしゃれなライフスタイル雑貨」として大人気です。ケニアの都市部が持つ購買力を象徴するような店舗の一つです。
https://www.miniso.com/

協力隊の「固定観念」を疑う
夕方からは、協力隊の大先輩であり、現在ケニアで大活躍されている起業家の方にお話を伺いました。 また夜は別の方のご自宅で日本食をご馳走になりながら、色々とお話を伺いました。
お二方とも、通底する信念がありながらも異なるアプローチを持っており、非常にエ興味深い身のある時間でした。 特に印象に残っているのは、「協力隊の固定観念」についての話です。
協力隊の文脈では、よくこう言われます。
「現地の人と同じ目線で、最低限の暮らしをしなさい」
「彼らが自立できるように、こちらからはできるだけお金を使わずに活動しなさい」
もちろん、支援の原則としては間違っていません。 しかし、この「あるべき論」に縛られすぎると、視野が極端に狭くなることがあります。
お金という「手札」と、最初のターゲット
もし、すでにやりたいプロジェクトの構想があり、早く形にしたい(動かしたい)ならどうするか。
「お金さえあれば、人は動く。そして、結果(利益)が出ることさえ証明できれば、ケニア人は自ら動く」
不確実な新しいことに対して、ローカルの人々はなかなか手を出さず、動きも遅いです。 ターゲット(売り先)も同じ。新しいもの、少し変わったものを、ローカルの多くの人は最初からは買いませんし、買えません。
だからこそ、まずは「お金を出せる人(ナイロビの富裕層や外国人など)」から動かす。 そして、事業を動かすための「手っ取り早いお金(初期投資)」を躊躇しない。
もちろん、お金をバラ撒くだけでは絶対に失敗します。 しかし、ビジネスを軌道に乗せるための有効な「一つの手札」として、持っておくべき感覚だと痛感しました。
任地の狭い世界にいると、どうしても「お金を使わない泥臭い方法」しか見えなくなりがちです(それはそれで尊いことですが)。 だからこそ、こうして先駆者の話を聞き、本を読み、メタ視点を持ち続けることが必要なのだと思います。

最高のインプットを任地へ
帰宅後は、同期隊員たちの集まりに合流しました。
お互いの悩みを共有し、励まし合いながら、ナイロビ最後の夜が更けていきます。
あっという間のナイロビ滞在。たくさんの人と出会い、新しい視点を手に入れ、やりたいことも一気に増えました。 このメタ視点とモチベーションを、明日、飛行機とマタツに乗って任地へ持ち帰ります。



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