【ケニア派遣59日目】熱は下がった。ムミアスの農業事務所で手に入れた「販路」と「日本語」の縁

JICA海外協力隊
JICA海外協力隊Kakamegaケニア派遣

平熱への帰還と、疾走の代償

朝起きると、鉛のように重かった身体が嘘のように軽くなっていました。 熱を測ると35.7℃。平熱よりも低いくらいです。 少し頭痛は残っていますが、昨日とは比べ物にならないほど元気になりました。

結局、あの発熱の原因は何だったのか。恐らく「疲労」でしょう。 「協力隊は時間があるよ」と聞いていましたが、派遣されてからここまで、そんな暇を感じないくらい、全力疾走を続けてきた気がします。 体は正直です。強制的なピットインだったのだと思います。

隣町ムミアスでの「戦略的」な出会い

午前中は、隣町ムミアスの農業事務所へ。ここには、以前マトゥング(私の任地)の農業事務所長を務め、私のボランティア要請を出してくれたキーパーソンがいます。

彼女はいきなり日本語で話しかけてきました。 「おはようございます。名前はなんですか?」 聞けば、日本で6ヶ月間の研修に参加していたとのこと。JICAとの縁も深く、こちらの文脈を理解してくれる強力な味方です。

私の経歴や想い、活動プランを話すと、「ぜひ協力するよ。あなたの席も作っておくから」と言ってくれました。(ルール的には少しグレーかもしれませんが、その気持ちが嬉しいです笑)

マツングの農家を救う「越境」連携

この繋がりは、単なる友好関係以上に、戦略的に極めて重要です。

  1. 先進的な農家の存在: ムミアスには、すでにイチゴやリンゴ栽培を先進的に進めている農家がいます。
  2. 市場情報の宝庫: 事務所では週一回、ナイロビにレポートを提出するためにマーケット調査を行っています。
  3. 最大の市場: マトゥングの農家にとって、最も近い「巨大市場」はムミアスです。

ここの卸売や小売と繋がっておくことは、将来マトゥングの農作物を売る際の「販路(出口戦略)」として決定打になります。 行政区分の壁(越境)を超えて連携することで、企画の精度が格段に上がるはず。 人の繋がりのありがたさを、身に沁みて感じました。

JUMIA受け取り成功

ムミアスに来たついでに、先日JUMIA(ケニア版Amazon)で注文していた商品の受け取りへ。 ピッキングポイントに行くと、荷物は無事に届いていました。 物流が不安定なこの地で、欲しいものが確実に手に入るネットショップの利便性は、やはり革命的です。

事務作業と、人の温かさ

午後はマトゥングの事務所に戻り、イチゴプロジェクトの予算申請業務へ。 JICAに現地業務費を申請するため、見積もり書や農業事務所からの依頼書を、カウンターパート(CP)と一緒に作成しました。

正直、審査に間に合うかは分かりません。間に合わなければ自費でやりますが、税金で動いている組織である以上、正規の手続きを踏むことは必須です。

作業が終わると、CPが「今日はもう帰りなさい」と早退させてくれました。 昨晩も今朝も、体調を気遣う電話をくれていた彼女。 「今日、TOMの笑顔が見れてよかったよ」 その言葉にハッとしました。昨日の私は、よほど笑えていなかったのでしょう。 仕事上のパートナーとしてだけでなく、人として気にかけてくれる優しさに救われます。

2週間で完成? Pole poleの現実

帰り道、家具を頼んでいるカーペンター(木工所)に立ち寄りました。 進捗状況は……「ゼロ」。 何もできていませんでした。

「材料は集まったから、少しずつ作っていくよ。来週の火曜日には何かしら持って帰れるさ」

「2週間で全部できる」と聞いていましたが、このペースだと2週間で全体の7分の1、良くて7分の2くらいでしょう。 まあ、そんなもんです。これがPole pole(ポレポレ:ゆっくり)。 イチゴも家具も、焦っても育ちません。

今週末は、この「ポレポレ」のリズムに身を委ねて、体調を万全にするために引き篭もろうと思います。

JUMIAで手に入れたヨガマット。これを使ってストレッチと自重トレーニングを週末します!

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