【ケニア派遣53日目】大工の仕事と日本の共通点。10時のチャイ休憩と職人へのリスペクト

JICA海外協力隊
JICA海外協力隊Kakamegaケニア派遣

イコロマニの職人と、10時のチャイ

午前中は、同期隊員が活動しているイコロマニ(カカメガタウンから車で約30分)にて、大工さんの仕事場を見学させてもらいました。

電鋸で木を切り出し、電動ヤスリで削り、最後は鉋(かんな)で整える。 その手つきは鮮やかで、クオリティもスピードも日本の職人と遜色ありません。 何より、仕事に向き合う姿勢が非常に誠実で真剣。 途上国とか先進国とか、そんな区分けはどうでもよくなるほど、一人の職人として尊敬できました。純粋にかっこよかった。

国境を超える「一服」の文化

10時くらいになると、作業の手が止まります。 「チャイ休憩」の時間です。

たくさんの砂糖が入った甘いチャイと、パン。これは日本の農家や職人が「10時の一服」でお茶を飲む文化と全く同じです。 国が違えど、身体を使って働く人々のリズムやルーティンが似通っているのは面白い発見でした。

若者の熱狂と、悪意と、親愛と

見学を終えて歩いていると、道には黄色いスクールバスがずらりと並び、高校の前には露店が出ています。人が集まるところにビジネスあり。何事かと思って中に入ると、どうやら球技大会の真っ最中。サッカー、バレーボール、テニス、ラグビー、ラクロスなど、7種目もの競技が行われていました。

高校生たちは本当に元気です。 歩いているだけで絡まれ、少し立ち止まれば囲まれる。
圧倒的な若者のエネルギーに気圧されそうでした。

中には、デタラメな中国語っぽい言葉で馬鹿にしてくる連中もいます。 集団心理で調子に乗る若者の姿は、どこの国でも変わりません。 一方で、「どこの国から来たの?」「日本人なのか!」「どんなアニメが好きなんだ?」と目を輝かせて聞いてくる親日家もいました。 悪意と好奇心が入り混じるこのカオスもまた、今のケニアのリアルなのだと思います。

消費社会の権化と、同期との夜

午後はカカメガタウンへ戻り、隊員3人で買い出しへ。
家具など新生活に向けたものを揃えていきます。

普段はお金を使う場所(レストランや娯楽施設)がほとんどない生活。 だからこそ、少しだけいいご飯を食べたり、物を買ったりすることが最高のストレス発散になります。 「消費」に幸せを感じてしまう自分は、やっぱり消費社会の権化なのかもしれません。

夜はそれぞれの生活や活動について語り合いました。 みんな環境も違えば、抱える苦労も違う。 アイデアを出し合い、アドバイスをし合う。こういう時間は、何者にも代え難い心のメンテナンスになります。

2人の誕生日会。カカメガのタウンにあるKFCでお祝い。びっくりするくらい美味しかった!!

「Tamu」の壁。甘さは正義か

会話の中で、マーケティングに関わる重要な気づきがありました。

ケニア人にとっては「甘い ≒ 美味しい」であるということ。
スワヒリ語では、「甘い」も「美味しい」も同じ「Tamu(タム)」という単語で表されます。 この言語感覚が、彼らの嗜好を如実に物語っています。

チャイに入れる大量の砂糖。もはや「砂糖味」としか思えない激甘な味付け。
「旨み(Umami)」のような繊細な感覚よりも、ガツンとくる甘さが正義とされる環境。

この中で、どうやって物を売るのか。 日本的な「素材の味」や「出汁の旨み」といったアプローチは通用しないかもしれません。 彼らが何に「Tamu」を感じ、何を大切にしているのか。もっと深く観察する必要がありそうです。

甘いだけのケーキ。酸味あるフルーツを乗せて食べるとちょうどよく美味しいです。

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