30度の熱気と、手洗いの朝
カカメガでの初めての朝。
昨夜は蚊の羽音と暑さに悩まされ、あまりよく眠れませんでした。気温はずっと30度前後ですが、肌にまとわりつく湿度のせいか、体感はそれ以上に暑く感じます。慣れていくしかありません。
朝一番の仕事は、溜まった洗濯物を手で洗うこと。
石鹸を泡立て、ゴシゴシと手を動かす。その単純作業と立ち昇る石鹸の匂いに、「ここで生活しているんだな」という実感が湧いてきて、嫌いじゃありません。耳でラジオや音声をインプットしながら、手で生活を整えていく。悪くない朝です。

「日本」という看板を背負って
朝は事務所へ行き、ボスと二人でゆっくりとお話ししました。
彼女は独特のゆったりとした雰囲気を持つ方で、以前旅行で日本を訪れた際、日本人にとても親切にしてもらった思い出を語ってくれました。
その話を聞いて、改めて思いました。
国の印象というのは、文化や景色以上に、「どんな人と関わったか」で決まるのだと。私自身も、旅した国の記憶は、そこで出会った人々の顔と共にあります。
きっと、ここマトゥングの人々にとっての「日本」は、すなわち「私(橋本泰知)」になるのでしょう。
丁寧に、あらゆることにリスペクトを持つ。
「いただきます」と「ご馳走様」を忘れない。
そんな日本人らしい誠実さを、ここで体現していきたいと思います。

たらい回しと、仁義を通す挨拶回り
昼前にはカカメガのタウン(中心部)へ移動し、カウンティ(県)のアグリカルチャーオフィスのダイレクターに挨拶に行きました。
しかし、ここからが大変でした。
まず、事務所が見つからない。人に聞いても全員違うことを言うので、あちこちたらい回しにされます。
なんとか辿り着いても、肝心のダイレクターは不在。そこにいた親切な人が電話で居場所を確認してくれ、また移動。それでも見つからず、ダメ元で施設のスタッフに写真を見せて、ようやく案内してもらえました。
1時間遅れでようやく会えたダイレクターは、分刻みのミーティングに追われる多忙な方でしたが、とても気さくで良い方でした。お話しできたのはたった10分ほどでしたが、まずは「上の人に挨拶を通す」。これがケニア社会で活動する上での重要な「仁義」なのだと学びました。
幸運すぎる出会いと、帰る場所
夕方からは、大家さんと契約書の最終確認を。
諸条件をすり合わせ、あとは担当VC(ボランティアコーディネーター)の確認を待つのみ。早速、防犯用のグリルドアの取り付けも進めてくださっており、その迅速な対応に感謝しかありません。
カウンターパートと大家さん。
今のところ、ケニアで出会った「いい人ランキング」のトップ2です。あまりに幸運すぎて、逆に怖いくらい(笑)。
家はなんとか決まりそうです。
今はまだ気が休まる場所がなく、疲労が溜まっていくばかりなので、早く入居して「帰る場所」を作りたいです。

食堂の不思議な注文システム
夜ご飯は、ゲストハウス近くのローカル食堂(こちらでは「ホテル」と呼ばれます)へ。
店員さんは英語を話さない人たちでしたが、スワヒリ語でなんとか注文できました。
豆を頼むと、「いくら?」と聞かれます。
「え、値段が決まってるんじゃないの?」と戸惑いましたが、どうやら払う金額によって量を調整してくれるシステムのようです。他の人が50シリング払っていたので真似してみると、結構なボリュームが出てきました。100シリングと言ったら、山盛りで出てきたのでしょうか(笑)。

スワヒリ語でも、死なない程度の生活はできる。旅人ならそれで十分かもしれません。
でも、仕事となると話は別です。相手がこちらに合わせてくれることはありません。
もっと深く入り込むために、明日からも頑張ります。



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