【ケニア派遣35日目】任地カカメガへ。都会の安堵と、用水路へのダイブ。

JICA海外協力隊
JICA海外協力隊Kakamegaケニア派遣

8時間のバス旅の果てに

今日から、いよいよ「任地訪問」がスタートします。
これから2年間暮らすことになる家を探し、配属先の事務所へ挨拶に向かう、緊張の数日間です。

朝7時半にナイロビを出発し、バスに揺られること8時間。 車窓の景色が赤土の大地から緑豊かな風景へと変わり、ついに任地「カカメガ」に到着しました。

降り際に起きた、小さな奇跡

バスを降りようとしたその時です。ふいに日本語で話しかけられました。
驚いて振り返ると、そこには日本語を勉強しているというケニア人の姿が。
なんと、ここカカメガには「日本語クラブ」なるものがあるそうです。

アフリカ大陸の東、そのさらに最東にある小さな島国、日本のことを知ってくれている。それだけでなく、興味を持ち、自らの時間を割いて言葉を学んでくれている。
これほど嬉しいことはありません。

そういえば昨日も、日本語検定N1(ネイティブでも難しいと言われる最難関!)を取得し、今年から早稲田大学に留学するという方に出会ったばかりでした。「日本人は親切で、いい国だから」と語る彼らの真っ直ぐな言葉に、胸が熱くなります。

同時に、襟を正さなければと強く思いました。 もちろん現地に馴染むことは大切です。でも、私はあくまで「日本人」。彼らにとって、私が「最初で最後に会う日本人」になるかもしれない。つまり、「日本人=私」という印象が、そのまま日本の印象になってしまう可能性が大いにあるのです。

日本代表として、日本を好きでいてくれる彼らの期待を裏切らないように。
誇りを持って、これまで大切にしてきた礼節や親切心を失わないように生きていきたい。

バスを降りた瞬間、決意が胸に宿りました。

想像以上の「都会」と、排気ガスの匂い

カカメガの街は、先輩隊員の方に案内していただきました。
第一印象は、「想像以上に都会」ということ。

スーパーマーケットが4つもあり、通りは多くの人で賑わっています。大きくはないけれどモールもあり、生活に必要なものは何でも揃いそう。驚いたことに、日本食まで手に入ります。「辺境の地」を覚悟していただけに、この充実ぶりには安堵しました。

ただ、都会ゆえの弊害も。人と車が多く、排気ガスが充満しています。良い人もたくさんいますが、ダル絡みしてくる面倒な人も多い。「ちんちょん(アジア人蔑称)」という野次にはもう慣れましたが、疲れているとさすがにイライラしそうになります(笑)。 これもまた、この街のリアルな一面なのでしょう。

日本食がちゃんと売っている!

到着早々の洗礼

しかし、安堵したのも束の間。ケニアの道は甘くありませんでした。
キョロキョロと街の景色に見とれていたら、足を踏み外し、用水路に派手に転落してしまいました。

靴はドロドロ、脛を強打して流血。 到着早々、泥と血にまみれるなんて、なんと幸先の悪いスタートでしょう。「まあ、こんなもんか」と自分に言い聞かせつつも、痛みと情けなさで苦笑いするしかありません。

スボンにも穴が空きました。

笑い飛ばしてくれる仲間がいる

夜は、カカメガで活動する隊員3人、少し良いレストランで食事をしました。 美味しいご飯を食べながら、活動のアドバイスや、成功・失敗のエピソードを聞く貴重な時間。

用水路に落ちた話も、笑い飛ばしてくれました。もし一人だったら、ホテルの部屋で膝を抱えて落ち込んでいたかもしれません。でも、誰かと一緒なら、最悪のハプニングも笑い話に変わる。「一人じゃない」ことのありがたさを、身に沁みて感じた夜でした。

ケニアの定番メニュー。ウガリ(とうもろこし粉を固めたやつ)・肉(今回は羊)・カチュンバリ(トマトと玉ねぎのサラダ)・草(いろいろ種類があってわからない)

本当の任地へ

今夜の宿は2,500シリング(約2,800円)。 さすがカカメガ中心部、綺麗で快適なホテルです。

明日は、ここからさらに1時間移動し、配属先の事務所がある「サブカウンティ(日本で言う市町村のような区分)」へ向かいます。そこが、私の本当の活動拠点になります。

事務所に人はいるのか。どんな環境が待っているのか。
少しの恐怖と、それ以上の楽しみを抱いて、泥だらけの靴を乾かして眠ります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました