【ケニア派遣16日目】「メリークリスマス」の本当の響き。祈りのパンと、仲間と作った食卓。

JICA海外協力隊
JICA海外協力隊ケニア派遣ナイロビ研修

「メリークリスマス」は、祈りの言葉だった

今日はクリスマス。ベツレヘムでイエスが生まれ、神が人の姿となって現世に降り立った日。
午前中は、その聖なる瞬間を祝うため、教会の日曜礼拝に参加しました。

聖書の朗読、説教、そして聖歌(キャロル)の合唱。厳かなミサの中で、私が最も心を動かされたのは、人々の交わす挨拶でした。 教会に集う人々同士はもちろん、ここまで乗せてきてくれたタクシーの運転手さんにも、誰もが屈託のない笑顔で「メリークリスマス」と声を掛け合います。

そこには、人種も、性別も、年齢も関係ありません。ただ一つの信仰の下、愛を持って接し合う。 日本で聞いてきた、プレゼントを交換し恋人と過ごすための華やかな言葉とは、全く別の響きを持っていました。それは、神への感謝であり、互いの幸福を願う、純粋な「祈りの言葉」でした。宗教が持つ、人と人を繋ぐ強大な力を肌で感じた朝でした。

聖体拝領での「失敗」と、不思議な一体感

ミサの終盤、「聖体拝領」と呼ばれる儀式がありました。これは最後の晩餐に由来し、イエスが処刑される前夜、弟子たちにパンを「体」、ワインを「血」として分け与えたことを再現するものです。

本来、これは洗礼を受けた信徒のみが与かることのできる神聖な儀式です。 しかし、勝手がわからなかった私は、前の人たちの列に続いて、そのままパンとワインを受け取ってしまいました。

後からその事実を知り、無知とは恐ろしいものだと反省しましたが、同時に、その一連の行動を通して感じたものもあります。見よう見まねで列に並び、同じものを口にした瞬間に感じた、あの不思議な一体感と熱気。許されるなら、という前提付きですが、言葉や理屈を超えて「その場の一部」になれたような、得難い経験でした。(次からは控えます。)

給食鍋のミネストローネと、食の尊さ

帰宅後は、一転して賑やかなクリスマスディナーの準備へ。
メニューは、チキンのピラウ詰め、野菜のオーブン焼き、マッシュポテト、キャロットケーキ、チーズケーキ。そして私が担当したミネストローネ。もちろん、全て手作りです。

肉班、スイーツ班、そして私が属するミネストローネ班に分かれ、給食用のようにな巨大な鍋に向かい、アニソンをBGMにひたすら野菜を刻み続ける時間は、無心になれてとても楽しかった。

完成した料理の味は、驚くほど美味しかったです。 豪華な食材でなくとも、手間暇をかけ、仲間と囲む食卓は、どんな高級レストランにも勝る味がしました。

「やっぱり、食が何よりの幸せだ」。
満たされたお腹をさすりながら、心からそう思いました。これから私は農業事務所に配属され、「食」の川上に関わる仕事をすることになります。今日感じたこの「食べる幸せ」と「食に関われる尊さ」を、活動の原点として忘れずにいたいと思います。

祈りのパンと、手作りのスープ。 愛と感謝に溢れた、忘れられないナイロビのクリスマスでした。
メリークリスマス。

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