薬品散布と、スワヒリの朝
今日は少し変則的な一日の始まりでした。 語学授業を行っているナショナルミュージアムで薬品を撒くとのことで、それを避けるために授業時間を前倒しすることに。先生たちの極端な嫌がり方を見ると、日本のそれとは訳が違う、かなり強い薬品なのかもしれません。

何時から始まるのか聞くと「始まったら始まるよ。」と回答される。これがPole Poleだ。
そんなハプニングのおかげ(?)で、朝からじっくりと「スワヒリ文化」について学ぶことができました。アラブやインド、ヨーロッパの影響を受けて形成された独特の文化。イスラム教を基盤としながらも、女性のために家を建てるという母系社会の側面を持つなど、知れば知るほど興味深いです。

講義の後は、実践編としてスワヒリの朝ごはんを実食。 米粉パン(ムカテ・ワ・シニア)やサモサ、バジア(豆・じゃがいものさつま揚げみたいなもの)、そしてチャイ。
特にシナモンと生姜が効いたチャイは絶品でした。
かつて象牙や金の貿易で栄え、スパイスが行き交ったインド洋貿易の歴史を、舌で感じる豊かな時間でした。

卒業式の風船と、広大なキャンパス
午後は、ナイロビから車で約1時間の場所にある「ジョモケニヤッタ農工大学(JKUAT)」へ。
東京農大から留学している方を訪ねるためです。
道中の幹線道路沿いは想像以上に栄えており、大学の卒業式シーズンに合わせて、道端ではお祝い用のポンポンや「2025」の風船を売る人々で溢れていました。
季節やイベントに合わせて商売を変える、そのたくましさが面白いです。
到着した大学は、とにかく広い。農業とエンジニアリングの名門校だけあって、広大な敷地に試験農場や植物が並びます。一周歩くだけでも2〜3時間はかかりそうなスケール感に、ここが郊外にある理由がよく分かりました。

ペンキを塗る、エリート卒業生
キャンパス内で、ペンキ塗りをしている青年と出会い、1時間ほど立ち話をしました。
彼は昨年、この名門大学を卒業したばかりだそうです。
「やっとの思いで学費を払って卒業したけれど、就職先がないんだ」
生き延びるために、今はペンキ塗りの仕事をしていると彼は言いました。ケニア最高峰のナイロビ大学を出ても就職できない人がたくさんいる現実。学費が払えずドロップアウトする学生もいる。 「オーバーポピュレーション(人口過多)が課題だ」と語る彼の言葉には、ギリギリの生活と、その先にも希望が見出しにくい絶望感が滲んでいました。
製造業などの産業が育つ前にグローバリズムの波にさらされ、安価な輸入品が溢れる今、新たな雇用を生む産業を作ることは容易ではありません。
「雇用不足」という巨大な社会課題を、一人の青年の背中を通して突きつけられた気がしました。

門の外と中、そしてウガンダの味
学内は整備され、治安も良く、美しい空間でした。
しかし一歩門の外に出れば、そこは未舗装の道と無数の露店が並ぶ、雑多でエネルギッシュなアフリカの街。このコントラストこそが、今のナイロビ近郊のリアルなのだと思います。

夜は、マーケットで買った青バナナを使って「マトケ」を作りました。
久しぶりに感じるウガンダの味。
食後は同期とゆっくり真面目な話をして、一日を締めくくりました。

歴史ある文化の豊かさと、現代社会の厳しい現実。 その両方を目の当たりにし国際協力のあり方・必要性について、再考した1日でした。
▼JKUATの風景

久しぶりに手で拭きました。




4つくらいコードがあります。


