【グローカル17日目】共助の精神と台湾リスの物語。そして、塩辛い海の抱擁。

グローカル訓練

今日は一日、株式会社イノPの稲葉さんと共に活動する日。
向かったのは、山奥にあるみかんのハウスでした。車を走らせてもなかなか辿り着かない、その想像以上の深さに驚かされます。

揺れるパイプの上で見た、助け合いという美しい光景

ハウスの屋根を畳む作業。
私たちが着いた頃には、その作業はすでにほとんど終わっていました。人数が必要なこの作業を、近所の方々が協力して進めてくれていたのです。揺れるパイプの上での作業は少し怖さもありましたが、それ以上に、この助け合いの精神、”共助”の姿は本当に美しいものだと感じました。

ただ、その道中は木々が覆いかぶさり、舗装も万全ではありません。
人が少ない場所のインフラは、危険が伴い、本当はもっと手入れが必要なはず。その必要性と、担い手不足という現実との間に、もどかしさを感じずにはいられませんでした。

ある外来種の駆逐と、プロの”眼”

道中、稲葉さんから「台湾リス」の話を伺いました。

一時期ペットとして流行し、その後野生化した台湾リス。ここ三角町では、かつて年間2000匹も捕獲されるほど繁殖したそうです。しかし今では、年間2〜3匹。プロの”眼”と、卓越した罠の設置技術によって、世界的に見ても稀な「外来種の駆逐」に近い状態を達成した、驚くべき事例です。それは、イノシシの捕獲に通じる、経験と感覚知の重要性を物語っていました。

夕暮れ、思考の塵を海で洗い流す

少しの農作業の後、午後はデスクワークで先日作成した資料をブラッシュアップし、夕方は事務所でもある家の掃除と草刈りに汗を流しました。
頭と体の両方を使い切った後、まだ私の中に残っていた余力が、海へと誘いました。

久しぶりに浸かる海水は、生命の源を思い出させるように、ひどく塩辛い。
日中の労働で火照った身体が、思考の熱と共に、ゆっくりと溶けていくようでした。

今日の出会い、学び、考えたことのすべてが、寄せては返す波に洗われ、浄化されました。
身体を動かし、頭を使い、そして最後は自然に還る。

とても贅沢で、幸福な一日でした。

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