2.26午後
午後からはナイロビ大のS君と一緒に、キベラスラムの小学生サッカーチームの試合を観に行きました。
練習試合の会場は少し離れたところにあったので、チームのメンバー全員でマタトゥ(=都市バス)を使って移動しました。しかし、配車したマタトゥはなかなか来ず、結局45分くらい待ちました。さらに、会場についても試合はなかなか始まりませんでした。
この国の時間のルーズさに慣れ大きなストレスは感じなくなったものの、毎度どうにかならないものかと思っています。
いつ始まるかわからない試合開始時間まで、特にやることもなかったので、グラウンドの近くにあった”学校”を観に行きました。その学校は大学には入れなかった人たちが手に職をつけるための、いわば総合的な専門学校です。大工や電気技師、レセプション、服飾など様々な分野の専門知識を実学として学べる場所だそうです。
日本とは対照的に、人口爆発によって労働者が飽和しているケニアでは、定職を見つけることが非常に困難であるため、皆が必死に勉強をしているそうです。
大学を卒業ですら、半分程度しか就職できません。本当に厳しい世界です。。
そして、ようやく試合が始まりました。
プレミアリーグを見ているからか、、接触するとすぐに倒れたり、審判に抗議したり、乱闘に近い状態になったりもしていました。小学生でそれを覚えるのはまだ早いなー(笑)と感じながらも微笑ましく観ていました。
しかし、そんなことよりも今日印象に残ったことは、ボールに全く空気が入っていないこと、少しの水をみんなで分けあっていること、そして今日彼らは何も食べていないということです。さらに、親はバス代を出せず試合に見ることもできないそうです。
子どもたちはそんな状況下でありながら、炎天下の中、体力を少しも惜しまずボールを無邪気に追いかけていました。また、私も子どもたちに混ざって少しサッカーをやりましたが、本当に皆サッカー愛が、とても伝わってきました。
少し楽観的すぎるかもしれませんが、サッカーが多くの苦しんでいる人を救うことができるかもしれない、そんな可能性を体感しました。
サッカーが非行からの距離を作り、心技体やコミュニケーショ能力の向上に繋がると私は信じています。
なぜなら、彼らと私の前提は大きく異なりますが、私自身サッカーというスポーツに育てられてきて、身をもってサッカーのパワーを感じて生きたからです。
サッカーには世界を変える力がある。
そんな大きな可能性を感じた1日でした。
また、自分をかえりみたときに、どれだけ環境が恵まれていたのかを強く、強く実感しました。両親をはじめ、支援者には本当に感謝してもし尽くせません。
いつか、この気持ちを他の誰かに誰かに還元できる人間に必ずなります。